Du Ring an meinem Finger Op.60-4 Frauen-Liebe |
あたしの指にはめられた指輪よ 歌曲集「女の愛」 |
Du Ring an meinem Finger, Mein goldnes Ringelein, Ich drücke dich fromm an die Lippen, Dich fromm an das Herze mein. Ich hatt' ihn ausgeträumet, Der Kindheit friedlichen Traum, Ich fand allein mich,verloren Im öden,unendlichen Raum. Du Ring an meinem Finger, Da hast du mich erst belehrt, Hast meinem Blick erschlossen Des Lebens unendlichen Wert. Ich werd' ihm dienen,ihm leben, Ihm angehören ganz, Hin selber mich geben und finden Verklärt mich in seinem Glanz. Du Ring an meinem Finger, Mein goldnes Ringelein, Ich drücke dich fromm an die Lippen, Dich fromm an das Herze mein. |
あたしの指にはめられた指輪よ あたしの金色の小さな指輪 お前をそっとくちびるにあててみるの この胸にそっとあててみるの 夢からすっかり覚めてしまったわ 子供の頃の平和で美しい夢から そしたらあたしはたった一人で捨てられていた 荒れ果てた、限りなく寂しいところに あたしの指にはめられた指輪よ そこでお前はあたしに教えてくれた あたしの目に見せてくれたのよ この人生の限りない、深い意味を あたしはあの人にお仕えしましょう、あの人のために生きましょう あたしのすべてをあの人に捧げましょう あたしを捧げて そして見るの あの人の輝きのもとであたしも光り輝くのを あたしの指にはめられた指輪よ あたしの金色の小さな指輪 お前をそっとくちびるにあててみるの この胸にそっとあててみるの |
結婚のための指輪を指にはめて、ひとり婚礼の心の準備をしている主人公。シューマンの歌曲集の中でもひときわ美しい曲でしたが、このレーヴェの曲もたいへん美しいです。夢見る乙女の最高に幸せな時の描写としてはこのレーヴェの方が良く似合っているかも知れません。モーツアルトの名曲「夕映えに」のようにゆったりとつぶやくように歌われる歌は、最後は終止形を取ることなく次の婚礼の場へと続いて行きます。実にニクイ演出です。
( 2008.09.30 藤井宏行 )