Osen Op.54-14 16 Pesni dlja detej |
秋 16の子供のための歌 |
Skuchnaja kartina! Tuchi bez kontsa, Dozhdik tak i l’etsja, Luzhi u kryl’tsa... Chakhlaja rjabina Moknet pod oknom; Smotrit derevushka Seren’kim pjatnom. Chto ty rano v gosti, Osen’,k nam prishla? Eshche prosit serdtse Sveta i tepla! Eshche prosit serdtse Sveta i tepla! Vse tebja ne rady! Tvoj unylyj vid Gore da nevzgody Bednomu sulit. Slyshit on zarane Krik i plach rebjat; Vidit - kak ot stuzhi Noch’ oni ne spjat. Net odezhdy teploj, Netu v pechke drov... Ty na chej zhe,osen’, Pospeshila zov? Ty na chej zhe,osen’, Pospeshila zov? Von - i khud,i bleden Sgorbilsja bol’noj... Kak on rad byl solntsu - Kak byl dobr vesnoj! A teper’ - navodit Zheltykh list’ev shum Na dushu bol’nuju Roj zloveshchikh dum! Rano,rano,osen’, V gosti k nam prishla... Mnogim ne dozhdat’sja Sveta i tepla! Mnogim ne dozhdat’sja Sveta i tepla! |
うんざりする景色! 切れ目のない雲 降りしきる雨は 戸口を叩き続け 元気のないナナカマドの木は 窓の下で濡れている 村はまるで 灰色のしみになったよう どうしてあなたはこんなに早く来たの 秋よ、私たちのところに? 心はまだ求めているのに 明るさを 暖かさを! 心はまだ求めているのに 明るさを 暖かさを! あなたには何の喜びもないわ! あなたの気を滅入らせる様子は 悲しみと不幸を 気の毒な人に約束しているだけ 聞こえてくるのは 泣き叫ぶ子供たちの声 見えてくるのは-寒さのために 人々が眠れない夜 暖かい服もなく 暖を取る薪もない あなたをいったい誰が、秋よ あわてて呼んだりしたの? あなたをいったい誰が、秋よ あわてて呼んだりしたの? ほら-あの人はやせ細り、蒼ざめて 苦しみのあまりのけぞっている どんなに太陽が恋しいか どんなに春が素晴らしいか! でも今-ざわめくのは 黄色くなった木の葉の音 心はもううんざりしている たくさんの良からぬ考えに! 早い、早いのよ、秋 私たちのところに来たお客様よ 多くの人は待ちきれない 明るさを 暖かさを 多くの人は待ちきれない 明るさを 暖かさを |
このチャイコフスキーの子供のための歌、面白いのは春の歌がタイトルについているものだけでも3曲あるばかりでなくかなりの数を占めるのですが、他には冬のことを歌ったのが2曲、そして秋が1曲あってなぜか夏をタイトルにしているものがないこと。そして冬の歌が明るめなのに比べ、なぜかこの秋の歌はひたすらに暗い歌であることです。確かにロシアの秋はこの歌詞にあるように雨が続き、どんよりと憂鬱になってしまうような日が続くということなのでしょうけれども、それでもこれだけ他の季節と扱いが違うのは何とも不思議です。これだけ嫌われれば秋だってきっといじけて意地悪になってしまうだろうと思うくらいにキツイ言葉が並んでいます。
この歌曲集の中でも美しいメロディということでは一・二を争うかも知れません。またゆっくり目のテンポもあってこの歌曲集の中では最大最長の規模の曲になっています。「ともしび」とか「トロイカ」など、暗目のロシア民謡がお好きな方はきっとお気に召すと思います。
( 2008.09.28 藤井宏行 )