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Nochi bezumnye   Op.60-6  
  12 Romansov
狂おしい夜  
     12のロマンス

詩: アフーチン (Aleksei Nikolayevich Apukhtin,1841-1893) ロシア
      Ночи безумные

曲: チャイコフスキー (Pyotr Ilyich Tchaikovsky,1840-1893) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Nochi bezumnye,nochi bessonnye,
rechi nesvjaznye,vzory ustalye...
Nochi,poslednim ognem ozarennye,
oseni mertvoj tsvety zapozdalye!

Pust’ dazhe vremja rukoj besposhchadnoju
mne ukazalo,chto bylo v vas lozhnogo,
vse zhe lechu ja k vam pamjat’ju zhadnoju,
v proshlom otveta ishchu nevozmozhnogo...

Vkradchivym shepotom vy zaglushaete
zvuki dnevnye,nesnosnye,shumnye...
V tikhuju noch’ vy moj son otgonjaete,
nochi bessonnye,nochi bezumnye!

狂おしい夜、眠れぬ夜
取り留めのない言葉、疲れた眼差し
最後の炎に照らされた夜
まるで寂しい秋の遅咲きの花のような

時までもが、容赦ない手で
私に指し示すのだ、お前が間違っていたと
それでも私はお前の記憶を呼び覚まし
答えを求めて過去にむなしい探索に行く

媚びるようなささやき声が静めてくれる
昼間の耐え難い喧騒を
けれど静かな夜には お前は私の夢を消し去ってしまうのだ
眠れぬ夜、狂おしい夜


これは何かの後悔で、目が冴えて眠れなくなってしまった夜の情景。しかし詩も音楽も淡々と、自分を突き放すかのように歌います。12曲の中では私はそれほど飛びぬけて素晴らしい作品とは思わないのですが、第9曲の「夜」と並んで世間では人気が高く非常に多くの録音を耳にすることができます。

( 2008.08.01 藤井宏行 )


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