Lish’ ty odin Op.57-6 6 Romansov |
あなただけが 6つのロマンス |
Lish’ ty odin v moi stradan’ja veril, odin vosstal na lzhivyj sud ljudskoj i podderzhal moj dukh iznemogavshij v te dni,kak svet vo mne borolsja s t’moj. Lish’ ty odin proster mne smelo ruku, kogda k tebe,otchajan’ja polna, prishla ja s serdtsem,krov’ju istekavshim, bez zhalostnoj tolpoj oskorblena. Lish’ ty odin mne vzhizni ni mgnoven’ja ne otravljal... Odin menja shchadil, odin bereg ot bur’ s uchast’em nezhnym... I nikogda menja ty ne ljubil! |
あなただけが私の苦しみを分かってくれている そして他の人の不当な判断に立ち向かってくれて 私の疲れ果てた魂を支えてくれる 光と闇とが私の中で戦っているこの日々に あなただけが私に勇敢にも手を差し伸べてくれる 私が絶望に満たされて、あなたのもとに 心から血を流しながら来た時に 情け容赦ない群集に責め立てられて あなただけがほんの一瞬たりとも 私に冷たくあたったことはなく...いつも優しい 穏やかな同情心で 嵐から私を守ってくれる でも 一度も愛してくれたことはないの! |
もともとはAda Christen(1844-1901)というオーストリアの女性詩人の詩をプレシチェーエフが翻訳したものだそうです。チャイコフスキーに典型的なひたすら暗く浸りこむ歌で、最後の絶叫などもお決まりのところですが、そこに現れるメロディがあまりに印象的な美しさなのでここでも取り上げてみることにしました。詩の最後のオチはしかしながら悲しすぎますね。
( 2008.08.01 藤井宏行 )