Skazhi,o chem v teni vetvej Op.57-1 6 Romansov |
教えて、枝の陰で 6つのロマンス |
Skazhi,o chem v teni vetvej, kogda priroda otdykhaet, poet vesennij solovej, i chto on pesnej vyrazhaet? Chto tajno vsem volnuet krov’? Skazhi,skazhi,skazhi,kakoe slovo znakomo vsem i vechno novo? Ljubov’,ljubov’,ljubov’! Skazhi,o chem naedine, v razdum’e devushka gadaet, chto tajnym trepetom vo sne ej strakh i radost’ obeshchaet? Nedug tot strannyj nazovi, v kotorom svetlaja otrada, chego ej zhdat’,chego ej nado? Ljubvi,ljubvi! Skazhi! Kogda ot zhiznennoj toski ty utomlennyj iznyvaesh’ i zloj pechali vopreki khot’ prizrak schast’ja prizyvaesh’! Chto uslazhdaet grud’ tvoju? Ne te li zvuki nezemnye, kogda uslyshal ty vpervye slova,slova ljubvi! |
教えて、枝の陰で 大自然が眠りにつくとき 何をナイチンゲールは歌っているの 歌で何を伝えようとしているの? 何がひそやかにみんなの血を騒がすの? 教えて、教えて、教えて、どんな言葉が 誰もが知っているのにいつも新鮮にひびくの? それは愛、愛、愛! 教えて、独りの部屋の中で 何を少女は物思いにふけっているの ひそかに震えながら夢の中で 恐れと幸福が彼女に約束しているものは何? 不思議な名前を持つ苦しみ そこには喜びがあり、彼女が待ち望んでいる 彼女がとても必要としているものは何? それは愛、愛! 教えて、激しい憂鬱で あなたが人生に疲れているときに そして残酷な悲しみの中 それでもあなたが幸せの幻影を追い求めているときに! 何があなたの胸を和ませるの? 天国の響きでもないのに あなたが初めて聴いたときに それは愛、愛の言葉! |
歌曲集Op.57は1884年の作。多彩な表情を示す音楽は素晴らしいのですが、あまり取り上げられることは多くないようです。中ではこの第1曲が最も有名でしょうか。チャイコフスキーにしてもここまでくるとやりすぎでは?と思えるほどのベタ甘な詩と音楽はかなりこの歌曲を異色なものにしていますが、それはもともとこの詩が舞台のコメディの劇中歌として書かれたことに端を発するのでしょう。「優しい心が引き起こす騒ぎ」という1850年作のコメディ-ボードヴィルの中でヒロインによってこの詩が歌われたのがそもそもの始まり(もちろん曲は別のものですが)。チャイコフスキーは1860年頃にアマチュア劇団が上演したこの劇に俳優として参加したこともあったのだそうです。
この曲自体は劇のために書かれたものではないようですが、そのあまりにポップすぎる歌は劇の情景を作曲者がイメージしていることは間違いないでしょう。軽やかな声のソプラノ歌手の方にこれを愛唱している人が多いです。
( 2008.08.01 藤井宏行 )