O chem v tishi nochej Op.40-3 Chetyre romansa |
夜の静寂の中で 4つのロマンス |
O chem v tishi nochej tainstvenno mechtaju, O chem pri svete dnja vsechasno pomyshljaju, To budet tajnoj vsem. I dazhe ty,moj stikh, Ty,drug moj vetrenyj, uslada dnej moikh, Tebe ne peredam dushi moej mechtan’ja. A to rasskazhesh’ ty, Chej glas v nochnom molchan’e Mne slyshitsja, chej lik ja v sjudu nakhozu, Ch’i ochi svetjat mne, ch’e imja ja tverzhu. |
夜の静寂の中 ひそやかに何を夢見ているのか 昼の光の中 じっくりと何を考えているのか それは誰にも秘密なのだ そしてお前に対してもだ、我が詩心よ お前、きまぐれな我が友 我が日々の喜びよ お前にも教えたりはしない 我が夢の魂を もしそうしたなら お前は言いふらしてしまうのだろう 誰の声を夜の静寂の中 私は聞いているのかを 誰の顔を私はここで思い浮かべているのかを 誰の瞳が私に輝いているのかを 誰の名を私は繰り返しているのかを |
これもロマンティックで美しいメロディの佳曲です。詩のアポロン・マイコフはリムスキー=コルサコフがよく曲を付けていた詩人で、他にもいくつもこのコンビによる傑作があります。
恋する人への思いを秘めておきたい詩人、もしこの気持ちを自分の詩心に知られようものなら、詩は彼女への思いをとめどなく書き連ねてバラしてしまうだろう、だから教えてやらないのだ、と、私が書くと味もそっけもない話を実に優雅に音楽に乗せています。
昨年復刻されたガリーナ・ヴィシネフスカヤのEMI録音で、R-コルサコフ歌曲の冒頭で実に美しく、味わい深く歌われています。
この曲もまたリリックなソプラノやテノールに歌われると大変に映える曲だと思います。
( 2008.08.01 藤井宏行 )