Po nebu polunochi Op.40-2 Chetyre romansa |
真夜中の空に 4つのロマンス |
Po nebu polunochi angel letel, i tikhuju pesnju on pel; i mesjats,i zvezdy,i tuchi tolpoj vnimali toj pesne svjatoj. On pel o blazhenstve bezgreshnykh dukhov pod kushchami rajskikh sadov, o Boge velikom on pel,i khval a ego nepritvorna byla. On dushu mladuju v ob”jatijakh nes dlja mira pechali i slez; i zvuk ego pesni v dushe molodoj ostalsja bez slov,no zhivoj. I dolgo na svete tomilas’ ona, zhelaniem chudnym polna, i zvukov nebes zamenit’ ne mogli ej skuchnye pesni zemli. |
真夜中の空に天使が飛んでいた そして安らかな歌を歌っていた 月も、星たちも、雲の群れも その聖なる歌を聞いていた 天使は穢れなき精霊の至福を歌っていた 天国の庭の木陰に憩う精霊の 偉大な神のことを天使は歌い、讃えた その歌に欠けたるところはなかった 天使は若い魂を抱いて運んだ 悲しみと涙に満ちた世界のため 天使の歌の調べは若い魂の中へ 言葉なくして残った、生き続けた それからずっと魂はこの世で苦しんだのだ 不思議な望みに胸ふさがれて 天の調べに何物も置き換わることはできなかった 地上の退屈な歌たちはみな |
レールモントフの書いた詩としてはこれも非常に良く知られたものでしょう。限りなく美しい夜の天空の中に純粋な詩人、若い魂は誘われ、そして妙なるメロディを聴きます。世俗の薄汚れた暮らしの中ではその聖なる経験を思い起こすきっかけもなく、魂はただ苦悩するのみ。リムスキー=コルサコフの悲しみを湛えつつも堂々たる音楽は、この詩人の苦悩を余すところなく表現しているように思います。ボリス・クリストフの録音で聴いたら震えがくるくらい凄かったです。
( 2008.08.01 藤井宏行 )