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Evrejskaja pesnja iz tragedii”Knjaz' Kholmskij”    
  Proshchanije S. Peterburgom
ヘブライの歌 悲劇「ホルムスキー公」より  
     ペテルスブルグよさようなら

詩: クーコリニク (Nestor Vasil'yevich Kukol'nik,1809-1868) ロシア
      Еврейская песня из трагедии,“Князь Холмский”

曲: グリンカ (Michael Glinka,1804-1857) ロシア   歌詞言語: ロシア語


S gornykh stran pal tuman na doliny
i pokryl rjad mogil Palestiny.
Prakh otsov zhdet vekov obnovlen’ja,
nochi ten’ smenit den’ vozvrashchen’ja!

Zagorit,zablestit svet dennitsy,
i organ,i timpan i tsevnitsy,
i srebro,i dobro,i svjatynju
ponesem v staryj dom,v Palestinu.

山の上の霧は谷間へと下り
パレスチナのたくさんの墓を覆った
遺灰は何百年もの間復興を待っている
夜の影は帰還の日へ道をあけるのだ

夜明けの光が射して輝く
オルガンも、タンバリンも葦笛も
銀の器も、財物も、そして聖なるものも
パレスチナの懐かしい家へと運ぶのだ


20世紀に入り、中東の火種となったパレスチナへのユダヤ人の帰還への願いを歌った歌です。この詩が取られたという悲劇「ホルムスキー公」はクコルニク自身の手になるもので、グリンカもこのために劇音楽を書いています。この主人公のホルムスキー公というのがどのような人物であったのかまでは調べられていないのですが、ロシア史上最も著名なホルムスキーは15世紀に中央アジアのカザンを征服した人ということですのでおそらくこの人のお話でしょうか。このバリバリのロシア史劇とユダヤ人との関係はよく見えないところもあるのですが、ロシアにおけるユダヤ人の影響力というのも、今に至るも大変に大きいものがりますので、おそらく登場人物の中に力のあるユダヤ人がいたということでしょうか。
音楽は端正でありながら、その中に燃え立つ情熱がたぎっているという感じ。これもレイフェルクスの歌が実に見事でした。

( 2008.08.01 藤井宏行 )


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