When they come back Twelve poems of Emily Dickinson |
いつ戻ってくるのかしら エミリー・ディキンソンの12の詩による歌曲 |
When they come back if blossoms do, I always feel a doubt if blossoms can be born again When once the art is out. When they begin if robins do I always had a fear I did not tell it was their last Experiment last year. When it is May, if May return. Has nobody a pang that on a face so beautiful we might not look again? If I am there, one does not know... what party one may be tomorrow, But if I am there, I take back all I say! |
いつ戻ってくるのかしら もし花盛りが戻るのであれば あたしはいつでも不安だった 本当に花はまた咲くのだろうかと 一度盛りが過ぎたあとに いつ歌い始めるのかしら もし駒鳥がまた啼くのであれば あたしは口にしなかったけれど恐れていた 去年が最後の 歌声の実験になってしまうのではと いつ五月になるのかしら もし五月が戻ってくるというのならば 誰も苦しくはないの? この美しかった顔を もう二度と見れないかも知れないのに? もしあたしがそこにいても だれもきっとわからないでしょう どんなパーティが明日あるのかは でももしあたしがそこにいれば あたしはあたしの言うことをみな思い出す |
これは巡ってきた春を喜びながらも、これが最後の春かも知れない、という不安に駆られている心情です。世の終わりがくる恐れと言うよりは、これが自分に取って最後なのではないか、という「死」をイメージした詩なのではないかという風に読めました。
この曲も管弦楽化された8曲からは除かれています。
( 2008.08.01 藤井宏行 )