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The Spirit's Song   XXVIa no.41  
 
亡霊の歌  
    

詩: ハンター (Anne Hunter,1742-1821) イギリス
      

曲: ハイドン (Joseph Haydn,1732-1809) オーストリア   歌詞言語: 英語


Hark! Hark,what I tell to thee,
Nor sorrow o'er the tomb;
My spirit wanders free,
And waits till thine shall come.

All pensive and alone,
I see thee sit and weep,
Thy head upon the stone
Where my cold ashes sleep.

I watch thy speaking eyes,
And mark each falling tear;
I catch thy passing sighs,
Ere they are lost in air.

Hark! Hark,what I tell to thee,
Nor sorrow o'er the tomb;
My spirit wanders free,
And waits till thine shall come.

ねえ聞いて、聞いて、私の言うことを、
私のお墓の上で悲しんだりしないで。
私の魂は自由にどこへでもいけるのです。
そして貴方が来るのを待っているわ。

すっかり憂いに沈んで、寂しげな貴方が
座って、泣いているのが見える。
貴方の頭は石の上にもたれ、
その下には、私の冷たい骨(灰)がある。

貴方が語りかける目を見つめ、
私はそこから落ちる涙を数えている。
貴方がもらすため息を、それが空中に消える前に、
私が受け取ります。

ねえ聞いて、聞いて、私の言うことを、
私のお墓の上で悲しんだりしないで。
私の魂は自由にどこへでもいけるのです。
そして貴方が来るのを待っているわ。

ハイドンの英語の詩によるカンツォネッタの一つです。この詩の作者アン・ハンターの詩について、ハイドンはかなりたくさんの歌曲を作成しています。(アン・ハンターは、ハイドンがロンドンを訪れたときに知り合った女流詩人で、彼女が医者の夫を亡くしてから、ハイドンと彼女の間に単なる友情を超えたものが生まれたと、いう人もある)この幽霊の歌の詩はちょっと変わっています。幽霊の立場からのこういう詩ってあまり読んだことがないですね。(ちょっとR.シュトラウスの「万霊節」を思い出しました)かなり長い曲ですがピアノの伴奏も素晴らしい。

ハイドンの歌曲の録音というと、極度に少ないですがこの曲については、
アメリングの全集(ピアノはデームス)
オーリン・オジェー(ピアノはオルベルツ)
オッター(フォルテピアノによる伴奏、メルビン・タン)
という3種を聴くことが出来ました。
アメリングはこれをかなり劇的に歌っており、あまりこの歌と合っていません。ひそやかにしっとりと歌うオジェーを私はとりたいと思います。

( 2003.09.01 稲傘武雄 )


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