TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Razluka   Op.145-4  
  Sjuita na slova Mikelandzhelo Buonarroti
別れ  
     ミケランジェロの詩による組曲

詩: ミケランジェロ (Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni,1475-1564) イタリア
    Rime 12 Com'arò dunche ardire

曲: ショスタコーヴィチ (Dimitry Shostakovich,1906-1975) ロシア   歌詞言語: イタリア語


Com' arò dunque ardire
senza vo' ma',mio ben,tenermi 'n vita,
s'io non posso al partir chiedervi aita?

Que' singulti,e que' pianti,e que' sospiri
che 'l miser core voi accompagnorno,
Madonna,duramente dimostrorno
la mia propinqua morte e' miei martiri.

Ma se ver e' che per assenzia mai
mia fedel servitù vadia in obblio,
il cor lasso con voi,che non è mio.

いったいどうすればいいんだ
きみに会えずに、恋人よ、生きていくなんて
この別れのときにきみの助けが得られないなんて

このすすり泣き、この涙、この溜息
ぼくのみじめな心があなたに贈るのだ
マドンナよ、あなたに証として残そう
ぼくの来るべき死は殉死なのだと

でも ぼくのいない間に
ぼくの誠実さが忘れられてしまわぬように
この疲れ果てた心をお持ちなさい もうぼくのものではない心を


抒情的な哀歌です。管弦楽伴奏の版では厚い弦楽伴奏に乗ってゆったりと歌われます。これはレイフェルクスのようなリリカルなバス歌手が歌うと大変に美しく響いて素敵。最後は想いを引きずるように余韻を残して消えて行きます。これもロシア語の詩はさっぱり意味が分かりませんでした。そればかりでなくイタリア語の方もかなり解釈に苦しんだので無理やりなこじ付けに陥っている可能性があります。お許しを。
これは詩の形がソネットではなく、副題には「マドリガル」とあります。1530年頃の詩だそうです。

( 2007.12.16 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ