Souda,souda,sinisorsa JS180 |
泳げ 泳げ 野鴨よ |
Souda,souda,sinisorsa, souda tähän rantaan; pesäs tänne rakenna sen ritvakoivun kantaan! Laske,laske,pursi pieni, laske valkamaani; purrestasi neito nuori, astu asuntaani! Tääll' on sija suoritettu sammalista sulle; tule,tule,kultaseni kumppaniksi mulle! Tääll' on aallot armahat ja suuret hongat huojuu; solkikoivut soreasti aallon helmaan nuojuu. |
泳げ 泳げ 野鴨よ 泳げ ここへ 岸に向かって 巣を ここへ 作るんだ 白樺の木の根元に 着けよ 着けよ 小さな舟よ 着けよ この船着き場に あなたの舟から 若い娘さん 乗り移るのだ 私の家へ! ここでは部屋は きれいにしつらえられてる 森の柔らかい苔で包まれて おいで おいで いとしい人よ さあ一緒になろう! ここでは波は穏やかだし 大きなモミは揺れている きれいな白樺は立っている 波の打ちつけるすぐそばに |
諦めていたフィンランド語ですが、週末1日図書館に缶詰になって分厚いフィンランド語の辞書と格闘し、おおよその意味が掴めましたので、シベリウスについても残りの数曲の訳をUPします。残念ながらOp.17-7「川面の流木 Lastu lainehilla」は詩人の著作権がまだ生きているので見送りですが他の2曲と管弦楽の伴奏が壮大なOp.33の「急流下りの花嫁」を、たいへんお粗末ではございますがご紹介しようと思います。
この「泳げ 野鴨よ」は作品番号の付いていない曲ですが、その流麗なメロディと民謡のような素朴さからかなり良く取り上げられている曲です。SinisorsaのSiniというのは青いという意味もあることから「青い鴨」と訳されることもあるようですが、ネットで画像を見ると別に青くなくてもそう呼ばれているような感じでしたので「野鴨」とさせて頂きました。
歌詞の内容は娘を呼んでいる求婚歌のようですね。フィンランド語の穏やかな言葉の響きが非常に曲想にも合っていて美しい曲です。この曲もキム・ボルイの名唱でどうぞ。
( 2007.12.08 藤井宏行 )