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La Chanson des Jeux    
 
戯れの歌  
    

詩: シェニエ (André Marie Chénier,1762-1794) フランス
      

曲: レオンカヴァルロ (Ruggero Leoncavallo,1858-1919) イタリア   歌詞言語: フランス語


Ne me regarde point,cache cahe tes yeux,
Mon sang en est brule,tes regards sont de feux!

Viens! Viens!

Quoi que vivant,et dans ta fleur première,
Je veux avec mes mains te fermer la paupière.

Ou malgrè tes efforts je prendrai tes cheveux
pour te faire un bandeau qui te cache les yeux!

Ne me regarde pas!

ぼくを決して見ないでくれ、隠して 隠してよきみの瞳を
ぼくの血潮は燃え盛る、きみの眼差しは炎なのだ!

おいで! おいでよ!

どんなに燃えていようが、きみが花の盛りにあろうと、
ぼくはこの手できみの瞼を閉ざしたいんだ

きみの気持ちに逆らってでも ぼくはきみの髪を引っ掴む
きみの瞳を隠す目隠しをするためなら!

ぼくを見ないでくれ!


この歌の詩を書いた詩人の名前、イタリアオペラに詳しい方であればおなじみのところでしょう。ジョルダーノの有名なオペラの題材になったフランス革命の断頭台に消えた詩人アンドレア・シェニエの詩を見るのは私は初めてですが、しかもそれがイタリアの作曲家レオンカヴァルロの歌曲の詩に取り上げられていたというのも大変に意外なことでした。
「戯れの歌」とあるように詩人の本領を発揮した詩であるようには見えませんけれども、イタリアの作曲家の血を騒がせそうな熱い恋の詩です。こんな熱血な人だからギロチンにかけられてしまったのかなあなんて馬鹿なことも考えてしまいますが、まあそれは考えすぎですね。
レオンカヴァルロはフランス語のままで曲を付けていますが、実に濃密な歌になっています。とりわけワーグナー風なピアノ伴奏の上にヴェルディもかくやというようなカンターヴィレでフランス語の詞を叫ぶという取り合わせの不思議さが強烈です。これ誰か管弦楽伴奏にしていませんでしょうかね。(2007.12.01)

たわむれJeuxかと思いましたが、別のソースでは瞳Yeuxとなっており、こちらの方が正しそうですね。シェニエの詩にはタイトルはないようなので、レオンカヴァルロがどちらのタイトルをつけたかだけの問題のようですが、これは調べきれず。両方のタイトルが大体半分くらいずつネットではヒットしました。まあこのおおざっぱさがイタリア流ということなのかも知れません。

( 2007.12.01 藤井宏行 )


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