Fågellek Op.17-3 7 Laulut |
鳥のさえずり 7つの歌 |
Daggen har duggat, Skymningen skuggat Skogarnas björkar och strändernas häll. Djupt ur min lunga Skyndar jag sjunga Talltrastens lockton in lyssnande kväll. Kanske ur snåren Bäras med kåren Trånande tonfall min trängtan till tröst, Kanske jag kände Hennes,som tände Lågande längtan i sångarens bröst! Kanske hon finge Kärlekens vinge. Flög i min famn öfver sjöar och mo: Kanske vi kunde Hinna den sjunde Himlen tillsammans i aftonens ro. |
露が降りてきて たそがれが影を落とす 森の白樺と 岸辺の岩の上に 胸の底から 急いで私は歌った 魅力的なツグミの歌声で 聞き耳を立てている夕暮れに向けて おそらく茂みからは そよ風に乗って運ばれていくのだろう このあこがれに満ちた調べが 私の渇望を静めようと おそらく私には感じられるだろう 彼女の歌が、それは火を付けるのだ 燃えさかるあこがれを この歌い手の胸の中に! おそらく彼女は 愛の翼で 私の腕の中へと飛ぶのだろう 湖や荒地を越えて おそらく私たちは行けるのだろう 第七番目の 天国へと一緒に この夕暮れの静けさの中で |
個性的な曲が揃っているOp.17の歌曲集の中では、今まで私はこの曲からはあまり強い印象を受けていなかったのですが、これもDGの録音でキム・ボルイが見事に歌っているのを聴いて改めて良さが分かりました。
詩のタイトルは「誘惑」となっていたりもするのですが、直訳すると「鳥の遊び」とでもなるのでしょうか。何かかの国の伝承のようなものがあるのかも知れませんがそれはよく分かりませんでした。まあそこまで考えすぎなくても「鳥ごっこ遊び」といったニュアンスでいいのかも知れませんね。Deccaのシベリウス歌曲全集のタイトルにならっておきましたがちょっと納得は入っておりません。
最初は夕暮れの情景が穏やかに淡々と歌われるのですが、中間部で情熱の昂りから音楽も激しくなります。それが再び一転、静かに夕暮れの中に天国を夢見るところでは最後にあこがれに満ちたハイトーンで曲を閉じるところは何とも見事。ボルイのような芸達者な歌手が歌うと非常に映えるのでしょう。
( 2007.11.24 藤井宏行 )