Montparnasse FP 127 Deux Poèmes de Guillaume Apollinaire |
モンパルナス ギョーム・アポリネールの2つの詩 |
Ô porte de l'hôtel avec deux plantes vertes Vertes qui jamais Ne Porteront de fleurs Ou sont mes fruits? Ou me planté-je? O porte de l'hôtel un ange est devant toi distribuant des prospectus On n'a jamais si bien défendu la vertu Donnez-moi pour toujours une chambre à la semaine Ange barbu vous êtes en réalité Un poète lyrique d'Allmagne Qui voulez connaître Paris. Vous connaissez de son pavé. Ces raies sur lesquelles il ne faut pas que l'on marche Et vous rêvez D'aller passer votre Dimanche à Garches Il fait un peu lourd et vos cheveux sont long Ô bon petit poète un peu bête et trop blond Vos yeux ressemblent tant à ces deux grands ballons Qui s'en vont dans l'air pur À l'aventure. |
おお ホテルの戸口よ 二本の植木のある その木たちは決して 花をつけることはない ぼくの果実はどこなんだ? どこにぼくは植われば良いんだ? おお ホテルの戸口で ひとりの天使がお前の前で リーフレットを配っている 今までにこれほど美徳が守られたことはなかった ぼくに永久に部屋を週決めの値段で貸してくれ 髭の天使よ あなたは実は ドイツの抒情詩人で パリのことを知りたがっている あなたはこの街の石畳のことを知っている その敷石の線の上を歩いてはいけないことも そしてあなたは夢見ている あなたの日曜をガルシュで過ごすことを 天気は少々鬱陶しく あなたの髪は長い おお可愛らしき小さな詩人よ ちょっとケダモノでとてもブロンドの あなたの瞳はふたつの大きな風船に似ている 晴れた大空に放たれて 冒険に出かける風船に |
膨大な数のアポリネールの詩に曲をつけたプーランクですが、この2つの詩に付けた歌曲は少々異色でしょうか。なにより詩があまりにもシュールで、めくるめくイメージがあとからあとから脈絡なく湧いてくるものですから、これをどう統一感のある歌に纏めるかが非常に難しいところがあるからではないかと思います。実際彼はこの「モンパルナス」を仕上げるのに4年もの年月をかけています。できあがった曲は何故か非常に典雅な、しかし悲しみをたたえた美しいメロディ。プーランクの歌曲の中でも指折りの美しいメロディとなりました。何と言いますか満たされない憧れを求めて旅に出る者の悲しみのようなものが感じられます。
( 2007.11.23 藤井宏行 )