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À sa guitare   FP 79  
 
ギターに寄す   
    

詩: ロンサール (Pierre de Ronsard,1524-1585) フランス
      À sa guitare

曲: プーランク (Francis Poulenc,1899-1963) フランス   歌詞言語: フランス語


Ma guitare,je te chante,
Par qui seule je déçois,
Je déçois,je romps,j'enchante
Les amours que je reçois.

Au son de ton harmonie
Je rafraîchis ma chaleur,
Ma chaleur,flamme infinie,
Naissante d'un beau malheur.

わがギターよ われはお前に歌う
お前だけなのだ われが偽るのは
われが偽り、われが断ち切り、われが魅了されるのは
わが受けし愛の数々のことを

お前の心地よき響きの音色で
われはこの熱情を冷ますとしよう
わが熱情、この消えることなき炎は
美しき不幸より生まれたのだ


プーランクの有名なシャンソン「愛の小径」を初演したことで知られる女優イヴォンヌ・プランタンのために書いた曲です。同じ劇では同時に6人組のひとりジョルジュ・オーリックも彼女のためにロンサールの詩で「春」という曲を書いています。古典的に典雅な音楽かと思いきやおとなしいのは最初の歌のメロディの部分だけで、伴奏も含めどことなく変わった雰囲気がします。ただ古い音楽の安直なコピーはしないぞ、という彼の意気込みが感じられてなかなかに素敵な作品ではあります。

( 2007.11.23 藤井宏行 )


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