El majo discreto Tonadillas |
賢い恋人 トナディーリャス |
Dicen que mi majo es feo. Es posible que sí que lo sea, que amor es deseo que ciega y marea. Ha tiempo que sé que quien ama no ve. Mas si no es mi majo un hombre que por lindo descuelle y asombre, en cambio es discreto y guarda un secreto que yo posé en él sabiendo que es fiel. ¿Cuál es el secreto que el majo guardó? Sería indiscreto contarlo yo. No poco trabajo costara saber secretos de un majo con una mujer. Nació en Lavapiés. ¡Eh,¡eh! ¡Es un majo,un majo es! |
みんなあたしの彼のことブサイクっていうけど それは本当かもしれないわ。 恋は情熱 人を盲目にし酔わせる だから昔からあたし知ってるの 恋する相手のことは見えてないってことは でも、もし私の愛しい人が ハンサムでびっくりするような人ではなかったとしても 代わりに彼は賢くって、 大事な秘密を守ってくれる人ではあるわ あたしは安心して任せられる 彼が誠実と知っているから 秘密が何ですかって 彼が守ってくれている? 軽率なことよ あたしがそれを口にするのは ちょっとやそっとのことじゃ無理なんだから 男と女の間の秘密を知ろうなんて 彼はラヴァピエスの生まれ えへへ。 彼は男の中の男よ。 |
スペインの作曲家の中でも、グラナドスの歌曲作品というのは何というか品があって、ラテンの魂とかいうよくあるステレオタイプからは遠いところにあるような気がします。
そういえばスペインは敬虔なカトリックの国として美しい宗教音楽を豊富に生みだしている国ですし、決してフラメンコや闘牛だけが炸裂している訳ではありません。
とはいえ、グラナドスも気品溢れる曲ばかりでなく、ここでご紹介するような愛らしい詩にも曲を付けています。この曲がどういう仕上がりになったかというと、私が聴くところモーツァルトの歌曲のような純朴なものとなりました。
この曲はスペインの民謡調のリズミカルな3拍子の曲なのですが、聴きようによってはモーツァルトのドン・ジョバンニで(これも舞台はスペインですね)、田舎娘のツェルリーナが歌う鼻歌のような感じですので、まさにモーツァルトのアリアのようというのが当たっています。
(伴奏のピアノもとてもシンプル)
そんな訳で、この曲をとても素敵に演奏してくれたのは、スペインのメゾ、テレサ・ベルガンサの録音です(Claves)。彼女もモーツァルトのオペラの名歌手ですから、実に味わい深く歌ってくれているのではないでしょうか。
( 2002.06.28 藤井宏行 )