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La Zuecca    
  3 Mélodies sur des poèmes d’Alfred de Musset
ズエッカ島  
     ミュッセの詩による3つのメロディ

詩: ミュッセ (Louis Charles Alfred de Musset,1810-1857) フランス
    Poésies nouvelles  À Saint?Blaise,à la Zuecca

曲: ラロ (Edouard Lalo,1823-1892) フランス   歌詞言語: フランス語


À Saint-Blaise,à la Zuecca,
Vous étiez bien aise,
À Saint-Blaise,à la Zuecca,
Nous étions bien là.

Mais de vous en souvenir
Prendrez-vous la peine ?
Mais de vous en souvenir
Et d’y revenir,

À Saint-Blaise,à la Zuecca,
Dans les prés fleuris cueillir la verveine ?
À Saint-Blaise,à la Zuecca,
Vivre et mourir là !

ジュデッカ島の サン=ブレーゼ
あなたは、あなたはとても満ち足りていた
ジュデッカ島の サン=ブレーゼ
ぼくらは、確かにそこにいた。

だがあなたはそのことを思い出して
痛みを感じてくれるだろうか?
だがあなたはそのことを思い出して
戻ってきてくれるだろうか?

ジュデッカ島の サン=ブレーゼ
花咲く野でバーベナの花を摘みに
ジュデッカ島の サン=ブレーゼ
そこで生き、そして死ぬために!


ズエッカ島とはヴェニスにある島のひとつ、イタリア語の発音ではジュデッカ(綴りはGiudecca)というようです。そこでの楽しい思い出を胸に、今は離ればなれになってしまった恋人に呼びかける...
これだけみるとなんということもない詩ですが、これが詩人のミュッセがショパンの恋人であったこともあるジョルジュ・サンドとの恋、一緒で楽しかったイタリア旅行のことを思い出して書いた詩であることを知ると俄然面白くなって参ります。
1833年にパリで出会った二人は恋におち、そしてふたりのイタリア旅行は大スキャンダルになりました。結局旅先のヴェニスで破局にいたるのですが、その翌年に書かれたこの詩は間違いなく彼女への呼びかけでしょう。
ラロはこの詩に屈託ないポルカのようなメロディをつけました。一度聴いたら忘れられないこのメロディ、私は何か別のピアノ曲で聴いた記憶があるのですが何であったか思い出せずにいます。シューベルトのピアノ曲のようにも聴こえますので思い違いかも知れませんが、どなたかご存じないでしょうか?

( 2007.11.23 藤井宏行 )


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