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Souvenir    
 
思い出  
    

詩: ユゴー (Vicomte Victor Marie Hugo,1802-1885) フランス
    Les contemplations - 2. Livre deuxiême -- L'âme en fleur 10 Mon bras pressait ta taille frêle

曲: ラロ (Edouard Lalo,1823-1892) フランス   歌詞言語: フランス語


Comme un ange qui se dévoile,
Tu me regardais,dans ma nuit,
Avec ton beau regard d'étoile,
qui m'éblouit.

Mon bras pressait ta taille frêle
Et souple comme un roseau;
Ton sein palpitait comme l'aile
d'un jeune oiseau!

Longtemps muets,nous contemplâmes
le ciel où s'éteignait le jour...
Que se passait-il dans nos âmes?
Amour! Amour!

ヴェールを脱いだ天使のように
お前は夜 私を見つめていた
お前の美しき星の眼差しで
私の眼をくらませるような!

私の腕は抱いた お前の細く
しなやかな葦のような体を
お前の胸は高鳴っていた まるで翼
若鳥の翼のように!

長いこと沈黙して 私たちは見つめていた
日の光の消えて行く空を
私たちの心の中には何が生まれたのだ!
愛! 愛!


この時代のフランス歌曲で、このようにささやくように歌うレシタティーヴォ風の歌曲というのは珍しいですが、このユゴーのロマンティックな詩に音楽を付けるのであれば、ラロが選んだこのやり方以外にはないような気がします。そしてできた音楽は息を呑むような素晴らしい愛の歌になりました。なおこのタイトルの「思い出」というのは作曲者が付けたもので原詩にはありません。これも効果的な選択のように私には思えました。
パンゼラやモラーヌといったフランスのハイバリトンの系譜には非常にはまりそうな美しさですが、残念ながら私は彼らの残した録音を知りません。代わりにといっては失礼ではありますが、ブルーノ・ラプラントが絶妙な歌を録音しています。

( 2007.11.23 藤井宏行 )


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