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Arpège   Op.76  
  Deux mélodies
アルペジオ  
     2つのメロディ

詩: サマン (Albert Victor Samain,1858-1900) フランス
    Au jardin de l'Infante  Arpège

曲: フォーレ (Gabriel Fauré,1845-1924) フランス   歌詞言語: フランス語


L'âme d'une flûte soupire
Au fond du parc mélodieux;
Limpide est l'ombre où l'on respire
Ton poème silencieux,

Nuit de langueur,nuit de mensonge,
Qui poses,d'un geste ondoyant,
Dans ta chevelure de songe
La lune,bijou d'Orient.

Sylva,Sylvie et Sylvanire,
Belles au regard bleu changeant,
L'étoile aux fontaines se mire.
Allez par les sentiers d'argent,

Allez vite,l'heure est si brève,
Cueillir au jardin des aveux,
Les coeurs qui se meurent du rêve
De mourir parmi vos cheveux!

一本のフルートの魂が溜息をつく
公園の奥で メロディアスに
影は澄み渡り、そこで人々は呼吸する
お前の静かな詩を

けだるい夜 虚構に満ちた夜は
揺れ動くしぐさで
お前の夢の髪の中に
あの月、東洋の宝石を置く

シルヴァ、シルヴィーにシルヴァニール
きまぐれな青いまなざしの美女たちよ
星は泉の上にその姿を映している
さあ歩くがいい この銀色の小道を

急いで行こうよ 時間は短い
この誓いの庭で摘むのだから
夢見ることを渇望している心を 
お前の髪の中で死ねる夢を


暗闇の中から流れ出してくる笛の音がピアノ伴奏に執拗に現れてくるアルペジオで描写されているのでしょうか。流麗に絡み合う歌と伴奏が見事です。風のように駆け抜け、そしてさらっと終わってしまうところなども印象的。詩は少々難解ですが、笛の音に誘われて恋人を夜の公園へと誘い出しているという風情でしょうか。夜空の暗闇を髪の毛に、そしてそこに煌々と輝く月をその髪に着けられた宝石に見立てています。

( 2007.11.09 藤井宏行 )


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