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La chanson du bébé Péchés de vieillesse，Vol XI: Miscellanée de musique vocale |
あかちゃんのうた 老いの過ち第１１巻：声楽の雑集 |
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Maman，le gros Bébé t'appelle，il a bobo: Tu dis que je suis beau，quand je veux bien faire dodo. Je veux de confitures，c'est du bon nanan; Les groseilles sont mûres，donne-m'en，j'en veux，maman， Je veux du bon nanan，j'ai du bobo，maman. Atchi! Papa，maman，ca-ca. Bébé voudrait la chanson du sapeur Dans Barbe-bleue，un air qui fait bien peur. Maman，ta voix si douce en chantant ça， Enfoncerait Schneider et Thérésa. Atchi! Pipi，maman，papa，ca-ca. Ma bonne，en me berçant，m'appelle son bijou， Un diable，un sapajou，si j'aime mieux faire joujou. Quand je ne suis pas sage，on me promet le fouet! Moi，je fais du tapage，le moyen réussit bien. Je veux du bon nanan，j'ai du bobo，maman. Atchi! Papa，maman，ca-ca. |
ママー おっきいあかちゃんがよんでるの、いたいのいたいのって ママはいうの ボクがかわいいって、ボクがねむたいときは。 ボクはジャムがほしい、おいしいんだもん スグリのみもうれてるから、ちょうだい、ボクほしいよ、ママ おいしいのがほしいの、ボクいたいよ、ママー いたい、いたいよ パパ、ママ、うんち あかちゃんはききたいの へいたいさんのうたを 「あおひげ」のうた、とってもこわいうた ママ、うたうととってもやさしいこえ これなら まけないね シュナイダーやテレーザに いたい、おしっこ、ママー、パパ、うんち ばあやがさあ、ゆすってくれるとき、ボクのことを「たからもの」ってよぶの でも「あくま」や「おさるさん」だって、ぼくがあそびたいときは おりこうにしていないと むちでぶたれちゃうんだ！ ボク、おっきなおとをだすんだ、うまくいくよ おいしいのがほしいの、ボクいたいよ、ママー いたい、いたいよ パパ、ママ、うんち |
下品ですみません。でも原詞がこうなので真面目に訳したらどうしようもこうしようもなくこうなってしまうのです。ロッシーニ晩年、もはや功成り名遂げて悠々自適となっている中でもはややりたい放題だったのでしょうかね。これは彼の死の１年前、もう７０歳を過ぎたときに書かれた作品集「老いの過ち」の１曲です。もともと詩人のパチーニの付けたタイトルは「ロッシーニ家のあかちゃん La chanson du bébé de Rossini」なのだそうで、このママを呼んでいるおっきいあかちゃんが一体誰なのかは申し上げるまでもないでしょう。また詞がなぜかフランス語なのも興味を惹かれるところです。
1846年に彼の２番目の妻となったオランプ・ペリシエは、老いて病気がちだったロッシーニを献身的に介護していたのだといいます。
そんな妻のことをここでは「ママー」と幼児帰りをして（チャイルドプレイ？）彼は思い切り甘えているのですね。
「いたいよー」という台詞もそうしてみると病気のロッシーニの描写なのでしょうか。歌ではこのAitiがクシャミをしているようにも聴こえます。
２番に出てくる「青ひげ」というのは恐らくオッフェンバックのオペレッタでしょうか？時代的にはまあそんな頃だと思います。そしてシュナイダーとあるのは当時の歌手Hortense Schneiderのことのようで、テレーザというのも恐らく同じような当時の有名な歌手なのでしょう。こちらはどんぴしゃな歌手の名前をまだ見つけておりません。
ひらがなで表すと何のことだか分からないものもあるでしょうがご容赦ください。スグリのみは「スグリの実」です。ところで「おっきな音」って一体何なんでしょうね。
( 2007.09.16 藤井宏行 ）