ただ望 明治唱歌 第6集 |
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かさなる落ち葉 踏みわけて のぼる山路の つづら折り 木の根にすがり 蔦をよぢ 息つぎやすむ 幾度ぞ 仰げば峯は なほ雲井 ただ望み ただ勇気 野菊の花は 顔あげて 水の流れは 聲たてゝ 招くよ道の ゆくてより 涼しき風も 手をそえて 見えたり峯は はやこれに ただ望み ただ勇気 わけこし跡を 見おろせば はや苦しみの 影もなし 包まれ渡る 秋の山 のぼれや人も うちつれて ただ宝 ただ勇氣 |
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( 2021.02.15 藤井宏行 )