沖と磯 明治唱歌 第1集 |
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いその山しろく月はいでぬ けふもはやなごり釣をやめん 蘆火たくかげのとほく動く 戀しわが妻は松のあなた 得物かず見えてふねに躍る これぞわが命いざや家に おきの色くれて夜風さむし あはれまつひとの舟はいづこ そらか海原かはても見えず こゝろぼそ君が日々のゆくへ 馴れし艪のおとのあれに聞ゆ いまぞわが胸の波はよそに |
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( 2021.01.17 藤井宏行 )