洋銀の皿 |
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しげる草むらをたづねつつ なにをほしさに呼ばへるわれぞ ゆくゆく葉うらにささくれて 指も眞紅にぬれぬれぬ なほもひねもすはしりゆく 草むらふかく忘れつる 洋銀の皿をたづね行く わが哀しみにくるめける ももいろうすき日のしたに 白く光りて涙ぐむ 洋銀の皿をたづねゆく 草むら深く忘れつる 洋銀の皿はいづこにありや |
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( 2021.01.17 藤井宏行 )