池に向へる朝餉 三好達治の詩による三つの歌 |
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水澄み ふるとしもなきうすしぐれ 啼く鳥の 鳥のねも日にかはりけり ひとり居をわびしといはむ いくたびか 朝餉あさげの箸をやすませて 魚光る眺めてあれば なほさだかならねど 一日のうれひを感ず 楽しきことを考へよ かく思ひ 愉たのしさにとりすがれども ちひさき魚は水に消え かなしみばかりしたしけれ |
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( 2021.01.17 藤井宏行 )