The Blind Boy Mother and Child |
盲目の少年 母と子 |
Blind from my birth, Where flowers are springing I sit on earth All dark. Hark! hark! A lark is singing, His notes are all for me. For me his mirth: Till some day I shall see Beautiful flowers And birds in bowers Where ail joy-bells are ringing. |
生まれたときからずっと目が見えないから 花が咲いてるところで 地面に座っても すべて真っ暗 ピー ピーと ヒバリは鳴いているけれど それはみんな、僕のためみたいだ 僕のためにヒバリは喜んでいる いつか僕の目が見えるようになったら きれいな花々や 木陰の鳥たちが見られるようになる そこでは喜びの鐘が鳴り響くんだ |
これは安藤さんたちが訳されたロセッティの童謡集には収録されていませんでした。
詩の形も他の曲で取り上げられたものと少々違っていますし、もしかすると別の詩集から持ってこられた可能性もあります。
あるいは版の違いがあるのでしょうか。ネットで検索したロセッティの童謡集では色々な詩のスタイルが集められていて、この詩を含めて全部見つけることができましたのでその方の可能性が高いですが。
目の見えない少年がひたすら淡々と歌います。夢と希望を語りながらも、そして最後に“joy-bells are ringing”と歌っていながらも音楽は静かに気品溢れる悲しみを歌いますので何とも言いがたい味わいとなりました。
( 2007.05.18 藤井宏行 )