お菓子の家 |
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詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください
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童謡雑誌「赤い鳥」に載せられた詞にフランス仕込のお洒落なメロディを書く橋本が曲をつけました。物語はドイツのグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」の魔女の家を思わせるもの。飴の柱にチョコレートの屋根、壁は麦らくがん(これだけ和風ですが)。そして敷石はビスケットと家の描写が続き、人は誰も出てきません。最後に門の扉に書かれた「ここにとまってよいものは ふたおやのないこどもだけ」を読み上げて終わりになります。残念なことに楽譜が出帆された1930年にバリトン歌手・徳山l(たまき)によって録音されたものがあるくらいで、今や幻の歌となってしまっています。ネット上でもお年寄りの懐かしい、また聴きたいという声を散見しておりますが、作詞の西条八十の著作権切れがだいぶ未来に延長されてしまいましたので国会図書館のオンラインアーカイブでも音源は当分公開はできず、そうこうしている間に完全に忘れ去られる日がやってきそうです。
( 2020.12.09 藤井宏行 )