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Le printemps    
  Douze rondels
春  
     12のロンデル

詩: テオドール・ド・バンヴィル (Théodore Faullain de Banville,1823-1891) フランス
    Les Exilés - Rondels 3 Le printemps

曲: アーン,レイナルド (Reynald Hahn,1875-1947) フランス   歌詞言語: フランス語


Te voilà,rire du Printemps!
Les thyrses des lilas fleurissent.
Les amantes,qui te chérissent
Délivrent leurs cheveux flottants.

Sous les rayons d'or éclatants
Les anciens lierres se flétrissent.
Te voilà,rire du Printemps!
Les thyrses des lilas fleurissent.

Couchons-nous au bord des étangs,
Que nos maux amers se guérissent!
Mille espoirs fabuleux nourrissent
Nos coeurs émus et palpitants.
Te voilà,rire du Printemps!

君はそこかい 微笑む春よ!
リラの花が咲き乱れている
恋人たちは 君をいとおしんで
揺れ動く髪をほどくのだ

金色に輝く光の下で
古いツタは枯れてしまっても
君はそこかい 微笑む春よ!
リラの花が咲き乱れている

ぼくらは池のほとりで横になろう
ぼくらの苦痛が癒されるように!
幾千もの希望が満たしてくれる
ぼくらの心に感激と鼓動を
君はそこかい 微笑む春よ!


テオドール・ド・バンヴィルのさわやかな詩に付けた少々小ぶりですが美しい歌です。
沸き立つようなピアノの響きに喜びいっぱいに語りかける歌。
この時期のリサイタルで取り上げるとたいへん盛り上がるのではないかと思うのですが、残念ながらアーンの曲の中でもあまり知られていない曲のようです。
スーザン・グラハムの入れたアーン歌曲集(Sony)の中で、ヴィニョールスのピアノ伴奏共々絶妙の演奏で収録されていました。

( 2007.05.12 藤井宏行 )


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