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Das Sträuschen    
 
花束  
    

詩: ゲーテ (Johann Wolfgang von Goethe,1749-1832) ドイツ
      Kytice 原詩:ハンカ Václav Hanka,

曲: ツェルター (Karl Friedrich Zelter,1758-1832) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Wehet ein Lüftchen
Aus fürstlichen Wäldern;
Da läufet das Mädchen,
Da läuft es zum Bach,
Schöpft in beschlagne
Eimer das Wasser.

Vorsichtig,bedächtig
Versteht sie zu schöpfen.
Am Flusse zum Mädchen
Schwimmet ein Sträuschen,
Ein duftiges Sträuschen
Von Veilchen und Rosen.

Wenn ich,du holdes
Blümchen,es wüßte,
Wer dich gepflanzet
In lockeren Boden;
Wahrlich! dem gäb ich
Ein goldenes Ringlein.

Wenn ich,du holdes
Sträuschen,es wüßte,
Wer dich mit zartem
Baste gebunden,
Wahrlich! dem gäb' ich
Die Nadel vom Haare.

Wenn ich,du holdes
Blümchen,es wüßte,
Wer in den kühlen
Bach dich geworfen,
Wahrlich! dem gäb' ich
Mein Kränzlein vom Haupte.«

Und so verfolgt sie
Das eilende Sträuschen,
Sie eilet vorauf ihm,
Versucht es zu fangen:
Da fällt,ach! da fällt sie
Ins kühlige Wasser.

そよ風が吹く
鬱蒼とした森から
そこを駆けて行く乙女
走って行く 小川に向かって
掬い上げようと
一杯の水を

慎重に 思慮深く
分かっている 彼女に掬い方は
川辺で乙女に向かって
流れて来た 花束が
香り高い花束
スミレとバラの

もしも私が お前 愛らしい
小さな花よ 知っていたなら
誰がお前を植えたのかを
柔らかい土に
ほんと!その人に私はあげましょう
金の指輪を

もしも私が お前 愛らしい
小さな花束よ 知っていたなら
誰がお前をやさしく
リボンで結えたのかを
ほんと!その人に私はあげましょう
このヘアピンを

もしも私が お前 愛らしい
小さな花よ 知っていたなら
誰が この冷たい
小川にお前を投げたのかを
ほんと!その人に私はあげましょう
この花輪を 私の頭の上の

そして彼女は追いかけたのだ
流れて行く花束を
彼女はその前に急いで
それを捕まえようとした
そして落ちる ああ!彼女は落ちる
冷たい水の中へ


チェコ語の詩からゲーテが訳したもののようです。オリジナルの詩にはドヴォルザークが曲をつけたものがありました。 Kytice 花束

( 2020.07.25 藤井宏行 )


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