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West London    
 
西ロンドン  
    

詩: アーノルド (Matthew Arnold,1822-1888) イギリス
      

曲: アイヴズ (Charles Edward Ives,1874-1954) アメリカ   歌詞言語: 英語


Crouch'd on the pavement,close by Belgrave Square,
A tramp I saw,ill,moody,and tongue-tied.
A babe was in her arms,and at her side
A girl; their clothes were rags,their feet were bare.
Some labouring men,whose work lay somewhere there,
Pass'd opposite; She touch'd her girl,who hied
Across,and begg'd and came back satisfied.
The rich she had let pass with a frozen stare.
Thought I: Above her state this spirit towers;
She will not ask of Aliens,but of friends,
Of sharers in a common human fate.
She turns from the cold succour,which attends
The unknown little from the unknowing great,
And points us to a better time than ours'.

歩道にしゃがみ込んで ベルグレーブ・スクエアのそば
ひとりの浮浪者を私は見た 病んで具合が悪く 舌がもつれ
赤ん坊が彼女の腕に そして彼女の傍らには
女の子 彼らの服はボロボロで 足は裸足だった
幾人かの労働者たちは 仕事がどこかにあり
逆の方へ通り過ぎて行った 彼女は娘に触った その子は道を
横切って物乞いをし 満足して戻ってきたのだ
金持ちどもを彼女は通り過ぎさせていた 凍りついた目で
私は考えた:彼女の状態の上にこそこの精神がそびえているのだ
彼女は見知らぬ人ではなく友人に求めている
普通の人間の運命を共にすることを
彼女は冷たい援助からは目を背けている
知られざる小さき者への 知られざる大きな者からの
そして私たちに示しているのだ 私たちのものよりも良い時を


アイヴズが好んで取り上げた社会性の高い詩による歌曲。珍しく自身の作詞ではありません。

( 2020.02.15 藤井宏行 )


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