春近し 大正少年唱歌 |
|
土橋の下の水増して 岸の小草も 萌えそめぬ 遠野の空に 聞ゆるは 早も雲雀か 春近し 枯れてや立つと 見えたりし 柳並木の枝ごとに ほのかに 若芽ふくらみて 葉をば出すらむ 春近し 後の藪に 鶯の 聲を聞きぬと 友のいふ 野山に歌ひ戯れて 我等も遊ばむ 春近し |
|
( 2020.02.11 藤井宏行 )