爐邊のまとゐ 大正少年唱歌 |
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日ねもす吹きし風やみて 雪に暮れたる山の家 ゐろり圍(かこ)みて燃ゆる火に 何か語れる笑ひ聲 締め残したる高窓に 暗く明るく影さすは 話上手の年寄の 振るとしもなく振る頭(かしら) 榾火(ほだび)にほてる頬伏せて 眠る末の兒母の膝 盡きぬ話に夜はふけて たぎる茶釜の白き湯氣 |
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( 2020.02.11 藤井宏行 )