秋の草 |
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葉末に 露の 清らに きらめきて 朝日に映ゆる野路の絲萩の こぼるゝ花片(はなびら) こぼるゝ露に 手折りもかねて たゝずむ少女(をとめ) あゝ あゝ あはれ そよ風吹きて 靜けき虫の音に 芒の中の一もと女郎花 入り行く夕日を 見送り立てば 芒の穂波 こゑなくゆらぐ あゝ あゝ あはれ |
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( 2020.02.11 藤井宏行 )