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みそかの晩とついたちは    
  歩行について 第三〜虹色の歌
 
    

詩: 宮沢賢治 (Miyazawa Kenji,1896-1933) 日本
    北守将軍と三人兄弟の医者  

曲: 林光 (Hayashi Hikaru,1931-2012) 日本   歌詞言語: 日本語


みそかの晩とついたちは
砂漠に黒い月が立つ
西と南の風の夜は
月は冬でもまっ赤だよ
雁が高みを飛ぶときは
敵が遠くへ遁げるのだ
追はうと馬にまたがれば
にはかに雪がどしゃぶりだ

雪の降る日はひるまでも
そらはいちめんまっくらで
わづかに雁の行くみちが
ぼんやり白く見えるのだ
砂がこごえて飛んできて
枯れたよもぎをひっこぬく
抜けたよもぎは次次と
都の方へ飛んで行く



( 2019.11.23 藤井宏行 )


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