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Sozhzhennoe pis’mo   Op.33-4  
  Sem’ stikhotvorenii A. Pushkina i M. Lermontova
焼かれた手紙  
     プーシキンとレールモントフの7つの詩

詩: プーシキン (Aleksandr Sergeyevich Pushkin,1799-1837) ロシア
      Сожжённое письмо (1825)

曲: キュイ (César Antonovitch Cui ,1835-1918) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Proshchaj,pis’mo ljubvi,proshchaj!
Ona velela...
Kak dolgo medlila,kak dolgo ne khotela
Ruka predat’ ognju vse radosti moi,
No,polno,chas nastal,
Gori,pis’mo lubvi! Gotov ja:
Nichemu dusha moja ne vnemlet...
Minutu.. vspykhnuli... pylajut...
Legkij dym vijas’ terjaetsja s moleniem moim.
Svershilos’. Temnye svernulisja listy;
Na legkom peple ikh zavetnye cherty belejut.
Grud’ moja stesnilas’. Pepel milyj,
Otrada bednaja v sud’be moej unyloj,
Ostan’sja vek so mnoj na gorestnoj dgrudi.

さらば 愛の手紙よ さらば!
あの人がそうして欲しいと言ったのだ...
長いことぼくはためらい、長いことぼくは避けていた
ぼくの幸せな思い出をこの手が炎にしてしまうことを
でも、もういい、そのときが来たんだ
燃えるがいい、愛の手紙よ、覚悟はできた!
ぼくの心はもう揺らがない...
一瞬のうちに...火がつき...手紙は燃え上がる...
ほのかに渦を巻いて立ち昇る煙がぼくの願いを消し去っていく
そして終わった、黒焦げに丸まった便箋のページ
懐かしい文字はまだ灰の上で白く光っている
ぼくの胸は締め付けられる、愛しい灰よ
ぼくの悲しい運命の中のはかない喜びよ
ぼくの嘆きに満ちた心の中に永遠に留まってくれ


プーシキンの詩の中でも指折りの傑作とされているものではないでしょうか。
昔の恋人からもらったラブレターを燃やすときの切ない気持ち。灰になっていく手紙のわずかに見えるあの人の筆跡。
たくさんの未練と、それでも決然と火をつける思い切り。
渦巻く感情と、炎と炭と灰のイメージが確かにたいへん見事です。

キュイの付けた曲もそのドラマを見事に描き出しています。普段の彼の叙情性はあまりないですが、
たいへんによくできた歌だと思います。

( 2006.10.01 藤井宏行 )


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