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空があんまり光れば    
  続・歩行について
 
    

詩: 宮沢賢治 (Miyazawa Kenji,1896-1933) 日本
    春と修羅 (1924)  オホーツク挽歌

曲: 林光 (Hayashi Hikaru,1931-2012) 日本   歌詞言語: 日本語


空があんまり光ればかへつてがらんと暗くみえ
いまするどい羽をした三羽の鳥が飛んでくる
あんなにかなしく啼きだした
なにかしらせをもつてきたのか
わたくしの片つ方のあたまは痛く
遠くなつた栄浜の屋根はひらめき
鳥はただ一羽硝子笛を吹いて
玉髄の雲に漂つていく

五匹のちひさないそしぎが
海の巻いてくるときは
よちよちとはせて遁げ
 (ナモサダルマプフンダリカサスートラ)
浪がたひらにひくときは
砂の鏡のうへを
よちよちとはせてでる



( 2019.11.03 藤井宏行 )


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