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Ja vse eshche ego ljublju    
 
私はまだ彼のことが好き  
    

詩: ジャードフスカヤ (Yulya Valeryanovna Zhadovskaya,1824-1883) ロシア
      Безумная(狂える女)

曲: ダルゴムイシスキー (Alexander Sergeyevich Dargomyzhsky,1813-1869) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Ja vse eshche ego,bezumnaja,ljublju!
Pri imeni ego dusha moja trepeshchet;
toska po-prezhnemu szhimaet grud’ moju,
i vzor gorjacheju slezoj nevol’no bleshchet:
bezumnaja,ja vse eshche ego ljublju!

Ja vse eshche ego,bezumnaja,ljublju!
Otrada tikhaja mne v dushu pronikaet,
i radost’ jasnaja na serdtse nizletaet,
kogda ja za nego sozdatelja molju!
bezumnaja,ja vse eshche ego ljublju!

私はまだ彼のことが、狂おしいほどに好き!
彼の名を呼ぶだけで私の心は震える
昔のように、切なさで胸はつぶれ
目には思わず涙がこぼれて光る
狂おしいほどに、私はまだ彼が好き!

私はまだ彼のことが、狂おしいほどに好き!
静かな喜びが私の心に満ちる
明るい喜びが心の中に満ち溢れる
あの人のために神様にお祈りする時には
狂おしいほどに、私はまだ彼が好き!


詩人のジャードフスカヤは同じダルゴムイシスキーの「私を魅了して」の詩でも取り上げられていますが熱情的な愛の詩をたくさん書いた人のようです。まだ弊サイトでは取り上げていませんがグリンカの歌曲でも「あなたはすぐにでも私を忘れるでしょう」というのに彼女の詩が使われており、これもかなり「熱い」です。ネットなど見ているとロシアの(おそらく若い?)女性のブログなんかでこのジャードフスカヤの詩を紹介していたりするところが検索にひっかかったりしましたので、文学史上はそれほど著名ではない彼女ですが、現在でもけっこうファンは多いのかも知れません。
ピアノの涙を流しているかのような伴奏との掛け合いで揺れる心のうちをしみじみと歌う、典型的なロシア民謡のようなメロディがけっこう印象的。シンプルでストレートな味わいがなかなかに素敵です。
Russian Discにあるダルゴムイシスキー&キュイ歌曲集でのシャロノヴァのソプラノの歌が素敵です。あとは国内盤も出ていたガリーナ・ゴルチャコーワの歌(Philips)でしょうか。こちらは歌もさることながら、ピアノ伴奏のゲルギエワが見事です。

( 2006.09.03 藤井宏行 )


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