Charuj menja |
私を魅了して |
S kakoju tajnoju otradoj Tebe vsegda vnimaju ja! Blazhenstva luchshego ne nado, Kak tol’ko slushat’ by tebja! I skol’ko chuvstv svjatykh,prekrasnykh Tvoj golos v serdtse razbudil! I skol’ko dum vysokikh,jasnykh Tvoj chudnyj vzor vo mne rodil! Kak druzhby chistyj potseluj, Kak sladkij otgolosok raja, Zvuchit mne rech’ tvoja,rech’ svjataja. O! Govori,o! Govori eshche! Charuj menja,charuj! |
何というひそやかな喜びが あなたを見ていると生まれるのでしょう 至上の恵みなど必要ないわ あなたの声を聞くだけでいい なんてたくさんの尊い気持ちが あなたの声によってこの心に湧き出すのか! なんてたくさんの気高い考えが あなたの姿を見るだけで生まれるのでしょう 友達みたいに穢れないキスをして 天上の甘いこだまのように あなたの声を聞くの。聖人の御言葉のように ああ! 話して、ああ!話してそっと! 私を魅了して、魅了して! |
好きな男の子と一緒にいられて、話しかけられでもしたらもう舞上がってしまう。乙女の恋心をうまく表現した詩のように私は読めました。それもそのはずで、この詩を書いたロシアの女性詩人ユーリヤ・ジャードフスカヤは若い頃の恋人との交際を父親の反対で諦めさせられたのですが、その思い断ちがたく、それが創作の原動力となってか情熱的な愛の詩をたくさん書いた人のようですので。ダルゴムイシスキーやグリンカの他の歌曲でも名前を見ることがありますが、皆こんな感じの熱い詩でした。
このダルゴムイシスキーの曲もそんな情熱的な詩にインスパイアされてか、とても屈託ない愛の歌となりました。といいつつも私はまだ、この曲を実際の歌付きで聴いたことはありません。
クラシック音楽を素敵な編曲のMP3で聴かせてくれる「あそびの音楽館」で取り上げるということで、ロシア語の歌詞カードから悪戦苦闘してなんとかでっちあげたのが上記の訳です。その意味ではもしかすると詩のテーマも含めて実はとんでもない勘違いをしている可能性もありますのでご注意を。もっとも「あそびの音楽館」でUPされたこの曲の演奏を聴く限りはこの詩の世界で間違ってないんじゃないかな、という気はしますが...
( 2006.08.26 藤井宏行 )