国民恤兵歌 |
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雨の降る夜も泥濘も 進み戦ふこの胸に 勝てよ頼むと一億の 燃ゆる歓呼がまた響く 明けて戦地を占領すりや すぐに届いた恤兵の 慰問袋やその手紙 抱いて踊るぞこの胸に 弾丸に斃れた戦友に 読んできかせた慰問文 故国の少国民の真心に 男泣きした宵もある 見たい知りたいなつかしい 故郷の新聞読み廻し 文字は千切れて消ゆるとも 胸にたたんで進み行く 強い銃後の力をば 鉄の兜に結びつけ やるぞ進むぞ戦ふぞ 弾丸と生命の尽きるまで |
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( 2019.06.02 藤井宏行 )