こんなあかるい穹窿と草を 続・歩行について |
|
こんなあかるい穹窿(きゆうりゆう)と草を はんにちゆつくりあるくことは いつたいなんといふおんけいだらう わたくしはそれをはりつけとでもとりかへる こひびととひとめみることでさへさうでないか わたくしは森やのはらのこひびと 蘆(よし)のあひだをがさがさ行けば つつましく折られたみどりいろの通信は いつかぽけつとにはひつてゐるし はやしのくらいとこをあるいてゐると 三日月がたのくちびるのあとで 肱やずぼんがいつぱいになる |
|
( 2019.04.29 藤井宏行 )