万人の孤独 |
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私はへり下つて熱い端厳な言葉で 充ち溢るる感謝を用意して まじめなこの世のその万人の孤独から しんみりと与えらるものを求めてゐた 遠いやうで心たかまる 永久の女性を求めていた ある日は小鳥のやうに ある日は打ち沈んだ花のやうにしてゐた その花の開ききるまで 匂ひ放つまで永い春を吾等は待つていた |
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( 2019.01.22 藤井宏行 )