海鳥 白い雄鶏 |
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ある夜ふけの遠い空に 洋燈のあかり白白ともれてくるやうにしる かなしくなりて家家の乾場をめぐり あるひは海にうろつき行き くらい夜浪のよびあげる響をきいている しとしととふる雨にぬれて さびしい心臟は口をひらいた ああ かの海鳥はどこへ行つたか 運命の暗い月夜を翔けさり 夜浪によごれた腐肉をついばみ泣きゐたりしが ああ 遠く飛翔し去つてかへらず |
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( 2019.01.21 藤井宏行 )