Makferson pered kazn’ju Op.62-3 Shest’ romansov na slova U. Raleja,R. Bernsa i Shekspira |
処刑の前のマクファーソン ローリー・バーンズ・シェイクスピアによる6つのロマンス |
Kak veselo,otchajanno Shel k viselitse on, V poslednij chas,v poslednij pljas Pustilsja Makferson. Privet vam,tjur’my korolja, Gde zhizn’ vlachat raby! Menja segodnja zhdet petlja I gladkie stolby. V poljakh vojny,sredi mechej, Vstrechal ja smert’ ne raz, No ne drozhal ja pered nej,- Ne drognu i sejchas! Razbejte stal’ moikh okov, Vernite moj dospekh, Pust’ vydut desjat’ smel’chakov, Ja odoleju vsekh! Ja zhizn’ svoju provel v boju, Umru ne ot mecha. Izmennik predal zhizn’ moju Verevke palacha. I pered smert’ju ob odnom Dusha moja grustit, Chto za menja v kraju rodnom Nikto ne otomstit. Prosti,moj kraj! Ves’ mir,proshchaj! Menja pojmali v set’. No zhalok tot,kto smerti zhdet, Ne smeja umeret’! Tak veselo,otchajanno Shel k viselitse on. V poslednij chas,v poslednij pljas Pustilsja Makferson. Sae rantingly,sae wantonly, Sae dauntingly gaed he, He play'd a spring,and danc'd it round Below the gallows-tree. Farewell,ye dungeons dark and strong, The wretch's destinie! MacPherson's time will no be long Below the gallows-tree. O, what is death but parting breath? On many a bloody plain I've dar'd his face, and in this place I scorn him yet again! Untie these bands from off my hands, And bring to me my sword, And there's no a man in all Scotland But I'll brave him at a word. I've liv'd a life of sturt and strife; I die by treacherie: It burns my heart I must depart, And not avenged be. Now farewell light, thou sunshine bright, And all beneath the sky! May coward shame distain his name, The wretch that dare not die! |
なんとも楽しげに 捨て鉢に 奴は絞首台に向かって歩いて行く 最後の時間に 最後のダンスを させてやれ マクファーソンに ばんざい 王の牢屋よ 奴隷どもが喘いで暮らすところ! 俺は今待つのだ 縄を それから滑らかな柱を 戦場にあっては 剣にまみえて 俺は何度も死に出会った だけど俺はそいつの前で震えなかった - 怖れはしないぞ 今でも! 切ってくれ 俺の鉄の鎖を 返してくれ 俺の鎧を 十人の勇士どもが出て来ようと 俺は全員 打ち破ってやるぜ! 俺はこの人生を戦いのうちに過ごし 倒されることはなかった 剣には だが裏切り者がわが命を差し出したのだ 刑吏の縄へ だが 死を前にして 俺の魂は焦がれている 俺のために この故郷の地では 復讐など起きぬようにと さらば 故郷よ!この世よ さらばだ! 俺は罠に嵌ったのだ だが哀れなのは 死を待つのに 死ぬ勇気を持たぬ者なのだ! なんとも楽しげに 捨て鉢に 奴は絞首台に向かって歩いて行く 最後の時間に 最後のダンスを させてやれ マクファーソンに とても大胆に とても陽気に とても堂々と歩いていく 彼は跳ね回りながら踊っている 処刑台の木の下を さらば、暗く厳重な牢獄よ 卑劣なやつが入れられるところよ マクファーソンの時間はもう残り少ない 処刑台の木の下で おお、死が何だ、 多くの血なまぐさい戦の場で 私は何度もやつの顔を見ている そしてここでも また奴を罵ってやる 私の手から枷を外せ そして剣を私に返せ このスコットランド中にはひとりもいない 奴と勇敢に戦うことができるのは私だけだ 私は争いと戦の中を生きてきた そして今、裏切りの中に死ぬ 別れなければならぬ私の心は燃えたぎるが 復讐だけはしないで欲しい さあさらばだ光よ 太陽の明るさよ この空の下にあるすべてのものよ 恥ずべき臆病者は名を汚すのだ 死ぬ勇気もなく死を待つものは |
イギリス詩人の詩による6つの歌、第3曲は非常にユーモラスな伴奏が印象的。非常に耳になじみの良いメロディだなあ...と思って調べてみると、彼の交響曲第13番「バービィ・ヤール」の第2楽章「ユーモア」の中間部でブラスによって高鳴り、そしてこの楽章の後半を彩っているのもこのメロディでした。もちろんこちらの歌曲の方がこの交響曲より先の作曲ですから、「バービィ・ヤール」の方がこのメロディを引用していることになります。この直後の歌詞で「牢屋につなぎ口を封じようとしても、ユーモアはするりとすり抜け...」とありますが、ここでも処刑台の前のマクファーソンは死を前にしてもユーモラスです。
この歌に読み込まれたジェームス・マクファーソンは、17世紀のスコットランドの実在の人物のようです。ロビン・フッドのような義賊であった、と伝承にはありますが、何度かの逮捕・逃亡を繰り返したのちの1700年に処刑されています。その刑場で彼は愛用のバイオリンを弾き踊り、そしてそのヴァイオリンを叩き壊して観衆に投げつけ、そして処刑されたのだとか。
バーンズの詩ですからもちろんスコットランドでは民謡風のメロディが付けられて歌われていますが、こちらはショスタコーヴィチのものとは全く似ていないしんみりとしたものでした。
交響曲第13番ではブラスで華々しく高鳴るこの曲のメロディは、彼自身がこの歌曲を編曲した管弦楽伴奏(Op.140)では木管のアンサンブルで歌われます。
どちらも魅力的ですが、歌と掛け合いながら飄々としたユーモアが好ましいのは歌曲の方の管弦楽でしょうか。全体的におとなしめのこの歌曲集にあってこの曲と最後の曲「王の行進」の2曲だけがハデハデに響いて耳に残ります。
(2006.03.06)
最初の記事のアップから10年がたち、その間にマルシャークもパステルナークも著作権が切れましたので、ロシア語の原詩からの翻訳も掲載することに致します。ロシア語の知識は乏しいゆえ、お粗末な訳詞かと思いますがお許しください。上にロシア語対訳、今までの英語対訳は下に持って行くことと致します。
( 2006.03.06 藤井宏行 )