Aus meinen großen Schmerzen Op.5-1 Zwölf Gesänge |
僕の大きな苦しみが 12の歌 |
Aus meinen großen Schmerzen Mach ich die kleinen Lieder: Die heben ihr klingend Gefieder Und flattern nach ihrem Herzen. Sie fanden den Weg zur Trauten, Doch kommen sie wieder und klagen, Und klagen,und wollen nicht sagen, Was sie im Herzen schauten. |
僕の大きな苦しみが 僕に小さな歌を作らせる: それはさえずり羽ばたいて 彼女の胸へと飛んで行く 歌は愛しい人の家をみつけるのだが 戻って来るとただ嘆くばかりで 話そうとしない 彼女の胸で見たことを |
この詩にはヴォルフもごく初期に作曲していますが、フランツの作品もさすが名歌曲作家の作だけにとても魅力的です。ほのかに物憂い美しく穏やかな旋律の小唄で、寂しげな終結が印象的です。
この曲はフランツの歌曲でも比較的取り上げられるもののようで、エリザベス・シューマン、ホッター、アメリンク、プライ、白井さんの録音を聴くことができました。いずれも大家だけに聞き応えは十分です。
( 2006.02.17 甲斐貴也 )