Lovesight The House of Life |
愛の光景 歌曲集『生命の家』 |
When do I see thee most,beloved one? When in the light the spirits of mine eyes Before thy face,their altar,solemnize The worship of that Love through thee made known? Or when in the dusk hours,(we two alone,) Close-kissed and eloquent of still replies Thy twilight-hidden glimmering visage lies, And my soul only sees thy soul its own? O love,my love! if I no more should see Thyself,nor on the earth the shadow of thee, Nor image of thine eyes in any spring,- How then should sound upon Life's darkening slope The ground-whirl of the perished leaves of Hope, The wind of Death's imperishable wing? |
あなたが一番見えるのはいつだろう、最愛の人よ わたしの瞳の精が光の中 その祭壇であるあなたの面の前で厳かに あなたの教えた愛の礼拝を執り行う時だろうか それとも夕暮れ時に(わたしたち二人きりの) 親密な口づけに静寂で応え 黄昏の微光に包まれて横たわるわたしの魂が 己でもあるあなたの魂だけを見つめる時だろうか おお愛よ、わたしの愛よ! もし春になっても この地上であなたの姿も あなたの影も その瞳の映像も見られなくなったなら 死の不滅の翼が巻き起こす風で 地に舞う朽ちた希望の木の葉は 生の暗い末路でどのような音をたてるのだろうか |
D.G.ロセッティのソネット集『生命の家』による歌曲集の第1曲です。曲集中飛びぬけて有名な第2曲「沈黙の正午”Silent noon”」よりは地味ですが、この曲もまた穏やかな曲調で熱烈な愛の詩を歌う魅力的な作品です。
耳に出来た全曲盤はトーマス・アレン&ジェフリー・パーソンズ(ヴァージン)とナクソス盤だけですが、どちらも水準以上の出来栄えと思います。ナクソス盤には残念なことに歌詞カードがありませんが、ネット上で閲覧できる他、「生命の家”The House Of Life”」の原詩集は安価で購入、またはダウンロードできます。(アマゾンの洋書のコーナーでRossettiを検索すると見つかります)
( 2006.02.17 甲斐貴也 )