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Es blasen die blauen Husaren    
  Liederstrauss
青服の軽騎兵がラッパを吹き  
     歌曲集「歌の花束」

詩: ハイネ (Heinrich Heine,1797-1856) ドイツ
    Buch der Lieder - Die Heimkehr(歌の本〜帰郷 1827) 74 Es blasen die blauen Husaren

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Es blasen die blauen Husaren,
Und reiten zum Tor hinaus;
Da komm ich,Geliebte,und bringe
Dir einen Rosenstrauß.

Das war eine wilde Wirtschaft!
Kriegsvolk und Landesplag!
Sogar in deinem Herzen
Viel Einquartierung lag.

青服の軽騎兵がラッパを吹き
街の門から外に出た;
そこで僕はやって来た、恋人よ
君に薔薇の花束を渡しに

まったく大変な騒動だった!
兵隊たちと国難と!
そしてお前の胸にさえ
たくさん泊っていったんだ


 「帰郷」の第47番の詩。この詩はこれだけ読んでも「軽騎兵」、「私」、「恋人」、「あなた」の関係がわかりません。そこでこのひとつ前の46番目の詩を読むと、明日は軽騎兵がやってきて自分は恋人に捨てられる・・・という男の詩になっていて、こちらはその災難が過ぎた後の詩ということがわかります。それにしても、こんな詩に軽快な曲をつけて、この歌曲集の終曲にするとはずいぶん皮肉というか、過剰に自虐的な選択に思えます。これには後年の鬼才歌曲作家ヴォルフの片鱗が見えるようです。
 なおこの詩には「歌の花束」全7曲中唯一、他の作曲家の作品が見当たらないのも面白いところです。

( 2006.02.05 甲斐貴也 )


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