文字通り、シーズン単位にチケットを購入する観客のことを指します。シーズンチケット・ホルダーという人々は、毎シーズン開始前の6月か7月に、翌季のホームのリーグ全試合のチケットを一括購入します。これを「シーズンチケット」と呼びます。プレミアリーグ所属チームは20なので、つまり全19試合のチケットを前払いで一括購入するというわけです。価格は、例えば1試合のチケット代金が£50だとしたら£50×19で£950となりますが、一括購入割引が若干加わり、これが£920などという価格で売りに出されることになります。
シーズンチケットの利点としては、一括して全試合を購入するため、チケットがすぐに売り切れるようなビッグ・マッチでもチケットが確保されているということと、大抵のクラブでは、座席が指定されたチケットの販売となるため、毎試合、同じ席に座り、毎試合、同じ人が隣りに座る、アットホームな雰囲気が生まれます。
加えて、シーズンチケット・ホルダーは、シーズンチケットに含まれないチケット、つまり、アウェイのリーグ戦やカップ戦のチケットの優先販売権が与えられています。例えばアウェイのダービー・マッチなどのビッグ・マッチでは、シーズンチケット・ホルダーへの優先販売だけで売り切れになってしまうことが多いようです。
シーズンチケットは、基本的にシーズンごとに「契約更新」という形を取っているクラブが多く、一度シーズンチケット・ホルダーになると、解約しない限りは翌季もシーズンチケットを購入する権利が与えられています。クラブによっては、シーズンチケットの希望者が多すぎて、毎年の販売は一切なく、申し込むと「待ち行列」に名前が加えられ、翌季に解約者が出るとその待ち行列の中の先頭の人に購入権が与えられる、という状況のクラブもあります。典型的な例として、Liverpoolでは待ち行列は30年と言われています。
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