プレミアリーグ観戦ガイド

観戦記
2012/02/04 マンチェスターシティ 3-0 フラム

雪のマンチェスター

雪のマンチェスター マンチェスターは雪になりました。サウスポートからの電車がウィガンを過ぎたころから窓の外の景色が急変、道路に雪が積もっているのが見えました。天気予報は当たってしまいました。ふだん雪に慣れていない土地で雪が積もれば交通が混乱することは予想されます。まずいなあ、と思いながらも向かいました。ちなみに、後から確認したところ、雪になったのはこのあたりではマンチェスター近辺だけだったようでした。

ビクトリア駅に到着、ピカデリー・ガーデンのバス乗り場まで向かう道は雪に覆われ、既に市内は交通が渋滞し始めていました。この雪のために今日はさんざんな目にあうことになりました(後述)。

スタジアム到着 雪のためいつもより時間がかかって216のバスがスタジアムに到着しました。試合開始2時間以上前だったのに、道がとにかく混んでいたのです。216のバスがスタジアムに着いて、ファンがぞろぞろと降り立ちます。


ページの先頭へ
試合前のスタジアム

入口から入り、クラブショップのある方向へ歩きました。メイン・エントランスの前には囲いが出来ていました。たぶんチームのバスが着くのでしょう。周りにファンがたくさん集まっていました。

メイン・エントランス その前を通り過ぎて、Blue Moon Cafeに来ました。既に多くのファンが軽食を食べながら談話していました。ショーケースの中をのぞいてみたら、おいしそうな食べ物が整然と並んでいました。このスタジアムは本当に、他と比べると何もかも豪華で清潔なイメージです。ファンがうらやましい...

クラブショップを挟んでBlue Moon Cafeとsummerbee barがあります。クラブショップの裏口を通り過ぎようとしたところ、子供向けのゲーム大会が行われている様子が見えました。これもシティならではだと思います。バックにある、クラブショップの入り口の上の昨年のFAカップ優勝チームの写真の中に、気になる人がいたことは苦笑しましたが...今この人はアルゼンチンにいるらしいです。
ブルー・ムーン・カフェ
後からクラブショップの表側を通り、ショップの中をちょろっとのぞいてみました。やはりすごい人ごみでした。

さて、まずは(寒かったけれども)、前回のトットナム戦同様に、入口でチケット・チェックを行っているサマビー・バーに入りました。前回よりはるかに空いていました。天候のせいもあるでしょう。おかげでゆっくりと中を探索することができました。

サマビー・バーの灰皿 チケット・チェックを行っている門の横に、灰皿が見えました。あらすごい、と思ってぱしゃり。後からトイレの前にも灰皿を発見しました。なかなかサービスが行き届いています。

今回もワインを一杯買いました。クラブショップ方向を向くと、いかにもフットボール・スタジアムのマッチ・ディという感じのハンバーガーショップがありました。その横に、ジャイアント・スクリーンがあります。ファンは、こうやってバーの中でいっぱいやりながら、仲間と一緒にジャイアント・スクリーンを見て歓談します。

エバトン戦 ジャイアント・スクリーンでは、エバトン戦のハイライトと、その後の選手のインタビューが流れていました。主将のバンサン・カンパニーが(気の毒に、シティでは'ビンセント'と呼ばれていましたが)「我々の方が優位だったと思う。しかし得点できなかった。失点はキーパーには止められないシュートだった」と語っていました。その通りだったなあ、と思い返しながら...。

サマビー・バーのファン ワインを飲み終えて、(さすがに寒かったので2杯目は飲む気にならず)、奥の方に行ってみました。周りでは記念写真を撮っているファンもいました。

写真を取りながらうろうろ歩いていると、3人組のファンが「写真撮って」と求めてきたので、とりました。いい感じです。

それから、チームが発表になって、カンパニーが負傷で欠場という話題になり、さすがにサビッチにはファンはみんなウンザリした表情でした。これも当然だと思います。試合中にサビッチにブーイングを飛ばしたり野次を飛ばしたりしない分、さすがにシティ・ファンはえらい、と思ったほどでした。(このような選手にブーしないのはリバプールとシティくらいではないかと思います)

スター・バー スター・バーの方に行きます。こちらも似たり寄ったりで、このバーの前でも多くのファンが談話していました。つきあたりまで行くと、なんと、このバー・エリアにはトイレもあることがわかりました。なんと素晴らしい施設でしょう。ちなみに、トイレに入りましたが、とてもきれいでした。

バーを出ます。ゲートをくぐろうかと思った時に、ふと、今日は寒いので、試合中に寒くて耐えられなくなりそうな気がしたので、ひざかけを買おうと思いました。しかし、さすがにそのようなものはオフィシャル・ショップでは販売しておらず、断念しました。そこで、スカーフを買ってひざかけ代わりにしようと思いました。ブルー・ムーン・ライジング・ショップの方で£3に値下げされていたスカーフを買いました。

ブルー・ムーン・カフェ その後で、ブルー・ムーン・カフェでチップスを買って食べました。通常のスタジアムとは大違いで、ここの食べ物は見るからにおいしそうです。実際に食べてみて、見た目通りおいしいことがわかりました。こんなファン・サービスは、ぜひとも他のスタジアムでも広がってほしいとまた感じました。


チップスを食べ終わった頃に、時間は試合開始20分前となり、「そろそろ席についてください」というアナウンスが入りました。みんな、ぞろぞろとゲートに向かいました。

トイレ

ページの先頭へ
試合前のスタンド

ゲートをくぐり、スタンドに向かいます。今回も2階席だったので、螺旋状のスロープを上って間もなく到着しました。ちなみに、このスロープは、車いす対応のためだと思いますが、歩行者にとっても階段よりは楽です。このスタジアムの施設にはとことん、感銘を受けます。新しいスタジアムの重要性というものが、改めて実感しました。

座席 スタンドの裏のバー&カフェで、コーヒーを買ってスタンドに入りました。自分の席はすぐに見つかりました。出口からすぐ近くです。これはトイレに行くのもラクだと思いました。

席について、さきほどのスカーフをひざにかけようと思いました。しかし、いざ座ってみるとシティのスタジアムは座席が通常のスタジアムと異なり、クッションが効いているせいか、座っていると温かいのです。ひざかけは不要だと気付き、代わりにスカーフとして首に巻くことにしました。スカーフなのだから正しい使途と言えばその通りですが。

スタンドのスクリーン 選手が入場してくるまでもう少し時間があります。ファンは、スタンドに2か所設置されているジャイアント・スクリーンを見上げて、ハイライトに見入っていました。

今日のチームの発表も、スクリーンで選手が一人一人紹介されます。

プレミアリーグの看板 ピッチの上はお馴染みのプレミアリーグの看板が出てきました。そろそろです。

プレミアリーグのテーマがかかる中、両選手が恒例の握手。そしてスタンドでは定番の大きなバナーが端から端へと移動してゆきました。

いよいよ試合開始です。


ページの先頭へ
試合&スタンドの風景

試合開始。前回のトットナム戦に比べて若干空席が見えました。しかし、46,000超の入場数だとのことで、悪くはありません。残念ながら、私が座ったスタンドはあまり活発ではないファンの場所のようで、歌やチャントは逆側のスタンドから聞こえました。前回、私が座ったあたりのスタンドが最も大声を出していました。

バナー シティのバナーがスタンド(一階席)を横切るのも、そのスタンドの一階席でした。ここが最も忠誠なファンのスタンドなのでしょう。前回は、偶然そこに入ったわけでした。

さて、試合は雪の中で行われました。すごい雪です。もちろんスタンドはすべて屋根で覆われているので雪はかぶりませんが、ピッチの上には雪が明らかに積もっているのが見えました。プレイするエリアは地下暖房が働いているため、あまり影響は受けないはずですが、それでもうっすらと雪が積もっているのが見えます。ましてやゴール裏は真っ白でした。

前半の早い時間にPKを得てシティが先制してからは、試合内容はますますシティの楽勝ムードとなりました。前日までは危機説が叫ばれたのですが、今日は立ち直って安定した勝利を収めました。

試合 残念ながら、私のスタンドではPoznanはありませんでした。やはり、前回のスタンドが最高の雰囲気だったのだと実感しました。

ハーフタイムには、出口に近かったのでトイレもすぐに終わり、コーヒーを買おうとしたところ、今度は列がすごくて10分待ちでした。コーヒーを買ってスタンドに戻った時にはハーフタイムのエンターテインメントは終わっていました。残念。

試合中の雪かき 後半、二度、シティのコーナーの時と、その後に雪かきが入りました。スタンドからは雪かきスタッフに大きな拍手がわきました。

3-0となり、もう試合が決まった頃、アウェイ・スタンドからManUnitedに対する激励を込めたパロディ・チャントがわき起こりました。シティ・ファンはそれを聞いて笑っています。その後で、お返し?にチェルシー頑張れ、というチャントを飛ばしていました。明日の両チームの隣人同士の対決です。なかなかほほえましい風景でした。

試合中の雪かき さて、試合は3-0でシティが勝ち、終幕はスタンドからの定番のブルー・ムーンで締めくくりました。


ページの先頭へ
試合後&電車トラブル

ファイナル・ホイッスルと同時に出口を出て、急いでバス乗り場に向かいました。この雪だから、市内に行きつくのに時間がかかるだろうと予測できました。案の定、スタジアムから市内に着くまでに1時間近く要しました。

市内方面に向かうバス停に、バスが3台止まっていたのですが、知らないうちに2台が行ってしまい、残った1台には到底乗りきれない程の人が並んでいました。そのあたりの状況は、列の中にいた背の高いファンが前の方の状況を見ながらみんなに説明してくれたのでわかったという次第です。バス会社やスタジアムのスタッフからの説明は何もありませんでした。

試合中の雪 列に残った人々はみんな心配顔。中にはフラム・ファンもいて、これからロンドンまで帰らねばならないようです。40分くらいたって、やっとバスが2台来ました。

ちなみに、バス待ちをしている間に、道路わきの広場みたいな場所で雪合戦を始めた地元の住民らしい子供たちがいました。その中の一人がリバプール・ファンだと名乗り、バス待ちの列のシティ・ファンの子供とやりあっていました。シティ・ファンの子供がアンディ・キャロルの悪口を言ってからかう...という感じで、子供同士の無邪気なやりとり、という感じでした。

また、私の目の前にいたフラム・ファンの2人組は明らかに怒っていて、「ロンドンでは3分おきに地下鉄がくるというのに、マンチェスターは....」と真剣に文句を言っていました。

そんな感じで過ぎた時間の後で、めでたくバスは市内に付きました。


ページの先頭へ
ビクトリア駅

しかし、私のトラブルはそこから本格化しました。ビクトリア駅に付くと、なんとサウスポート行きの電車がないのです。後から振り返ると、雪のためウィガン付近で信号故障が起きたらしいのでした。しかし、この時点では駅のスタッフが正しい情報を持っておらず、聞いた人がことごとくいい加減な(しかも矛盾しいている)回答をくれるので、困惑させられてしまいました。

まずは、ビクトリア駅のスタッフにサウスポート行きの電車について質問すると、他のスタッフに聞けと言われ、そちらに行きました。回答は「サルフォード・クレセントまで行って乗り換えるように」とのこと。言われた通り、6番のホームに行き21:00の電車に乗ることにしました。

バナーのアップ 6番のホームで待っていると、ふとシティのシャツを着た親子と見える3人組が私の近くに来て電車待ちをしました。お父さんと7-8歳くらいの男の子2人です。そのうちの一人の男の子が、私の方をじーっとみて、明らかに私のスカーフに目がとまり、「仲間だ」と認識した様子で、にっこりと笑いかけてきました。なんともかわいい男の子でした。

暫くして21:00の電車が来て、乗り込みました。偶然その3人組と同じ座席になりました。一人の男の子がモバイルを操作して他の試合の結果を読み上げました。ふと見ると、隣の座席にいた人々もシティ・ファンのようで、会話が始まりました。おおウケしたのはアーセナルの7-1でした。しかし、その男の子は「ブラックバーンが降格する」と悲しそうな顔です。「ウィガンも勝てなかった。ボルトンも負けた」近隣3チームが降格するのが悲しい、という感じでした。いい感じでした。

それから、ホームで目があった方のかわいい男の子が私に向かって「明日、ユナイテッドは負けると思う?」と質問してきました。なんとかわいいことでしょう。私は苦笑しながら「そうなって欲しいけど...厳しいと思う」と口を濁しました。すると、もう一人の男の子の方がチェルシーの負傷者の名前を読み上げて「望みは薄い」と渋い顔で語りました。

サルフォード・クレセントに着いたので私は降りましたが、他の人々はみなその列車に乗って行きました。ボルトン方面の電車でした。
マスコット

ページの先頭へ
悪夢

さて、そこからサウスポートに行き着くまでに3時間かかりました。サルフォード・クレセントのスタッフにサウスポート行きの電車を質問すると、一人目の人は信号故障のためウィガン行きがなくなったとの回答。それからしばらくして別の人に聞くとサウスポート行きは21:35に来るという。

結果的には、一人目の方が正しくて、ウィガン行きが全面ストップしたらしかったのです。しかたなく私はプレストンまで行きそこから車でサウスポートまで行く覚悟を固めたところで、さきほどの一人目のスタッフが来て「ウィガンまでの臨時電車だ」と、乗せてくれたのです。

その臨時電車に乗ると、中にはウィガンまで行くらしき乗客30人くらいが大騒ぎしていました。電車はいったんオックスフォードまでゆき、それからまたサルフォード・クレセントまで戻ってきて...と、すごい状態です。その都度、スタッフが来て乗客に説明するのですが、説明になっていません。「ストップ命令が出た。これからまた戻る」とか、あやふやな情報しか持っていません。

ビクトリア駅前のナショナル・ミュージアム
乗客同士で情報交換しながら、結果的には2時間かかってウィガンに着きました。さらに、ウィガンからサウスポート行きの臨時電車が出て、24:30にやっとたどり着きました。

シティの17:30の試合を見て電車のトラブルに会ったのはこれが2度目でした。前回はリバプール市内に泊っていて、リバプールまでの電車が全面停止となったのでした。しかも、こんなにひどい電車トラブルはシティがらみばかりです。偶然かもしれませんが...

以上、シティ対フラムの観戦記です。


ページの先頭へ
  


   
Copyright 2004-2012 EPL_Guide All rights reserverd.