プレミアリーグ観戦ガイド

観戦記
2002/09/01 ボルトン 1-0 アストンビラ

リバプール市内のホテルに滞在中に、日帰りでボルトンに行き、ボルトン対アストンビラを見た時のレポートです。この翌々日はアンフィールドでLiverpool-Newcastle戦を見ることになっていました。



 ■リバプール入り

8月31日、リバプール市に着き、ホテルにチェックインする。ここで、ボルトンのチケットのことを思い出し、疲れていたので、そのまま部屋の中から電話することにした。しかし、外線を押すとレセプションが出る。早口でクレジットカードのimprintをしなければ外線はかけられないと告げられる。重い腰を立ててレセプションに出かける。100ポンドの預け金を取られた末に、やっと部屋から外線がかけられるようになった。

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 ■ボルトンへの電話

部屋に戻り、ボルトン Wanderers FCに電話する。ラッキーなことにすぐに電話が繋がった。電話口の男性とのやり取りで、やはり恐れていたことが実現したことが判明する。既に旅立った後に郵送されるのではないかという心配が浮かんだが、どうにもできずに東京を出てきたのだった。

電話での会話で、やはりすれ違いで東京に郵送されていたらしいことが判明。暫く電話口で待たされた末に、さきほどの男性が戻ってきて、私のチケット申し込みを処理した係員が昼食に出ていて事実関係の調査が出来ないとの返答。なんとも...。しかし、(さすがはイングランドのクラブチームだ)「私が処理するから大丈夫。前の予約はキャンセルして今回の新しい予約を入れておくから。試合の日にチケットオフィスにきて、K Hiranoという名前で予約している旨を告げてチケットを受け取るように」と言われた。素晴らしい!

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 ■ボルトンへ

7:50 起床。ひどい腹痛に悩まされる。疲れのせいか。東京から持参した胃腸薬(もしも用の常駐薬)を飲み、朝食を諦めて予定の時間に出かける。せっかく予約したチケットを棒に振るのはもったいない。しかもレスターと違ってボルトンはどうやってでも行けそうな近場だ。と身体に鞭を打って強行。

ライム・ストリート駅のチケット売り場で、ボルトンと言うと、マンチェスター経由か?と尋ねられる。一昨日、調べたのはウィガン経由だったような気がするが争わずにチケットを買った。ホームで係員に尋ねると、ボルトンはマンチェスターとウィガンの中間点にあるから、どちら経由でも似たようなもんで、どっちが速く着くかは時間帯によるとの説明。なるほど、と納得する。イングランドの鉄道は、まったくもって難しい。今に始まったことではないが。

マンチェスターでは、人に尋ねまくりながら辛うじて乗り換えできて、めでたくボルトン駅に到着する。ふと見ると隣のホームにボルトンのシャツを着たグループが電車を待っているように見えた。うむ。ちょっと気になったが、まずは駅の外に出ることにした。

それが敗因だった。なんと、ボルトン駅の外に出ると、誰もいない...ひょっとしてインフォメーション・センターも閉まっているのでは?日曜日だし。というよりはインフォメーション・センターそのものが存在するのかすら不安になってきた。しばらく歩くとタウン・センターがあり、幸いインフォメーション・センターは見つかったが、やはり閉まっていた。

ドアのところに立っていた男性にボルトン・ワンダラーズFCに行きたいのだが、と尋ねると、バスステーションからHarwich行きのバスに乗りリーボック・スタジアムと告げるようにと教えられた。しかし、バスステーションで別の男性係員に聞いたところ、バスは1時間に1本、しかもちょうどミスしたばかりだと言われた。

高速道路の入り口のすぐそばに、スタジアムが見えてきた

諦めて鉄道駅に戻り、タクシーをつかまえた。リーボック・スタジアムと告げるとOK、とのことで、晴れてスタジアムへの旅は始まった。えらい遠いと思った。料金は£8.60だった。しかし、車の中で別の駅の名前が見えたように思えた。ひょっとして鉄道駅を誤ったか?という気がした。

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 ■リーボック・スタジアム

スタジアムは高速道路の真中に聳え立っている、という感じだった。さっそくチケット・オフィスに行く。マッチデイだというのに、チケットオフィスには短い列が出来ていただけだった。当日受取の窓口に行くと誰もいなかったので、列の出来てる窓口に行く。自分の番が来たので、予約していると告げると2,3番の窓に行くよう言われる。(さっき、誰もいなかった窓口のことだ)。でも、戻ったときには今度は窓口に人がいた。金曜日の電話での会話の通り、自分の名前を告げると封筒に入ったチケットが渡された。封筒には私の名前とpaidという文字が手書きで書かれていた。プレミアのチームとは思えない素朴なシステムだった。

ボルトンVビラのチケット

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 ■やはり別の駅があった

12:00チケットを得た後、スタジアム係員に帰り道を尋ねる。なんと、Harwichという駅が目と鼻の先にあった。事前調査が圧倒的に欠けていた典型的ケース。それにしてもボルトン駅前の観光もできたことだし良いとしよう。ふと、おなかがすいてきた。朝抜きだったので昼はまともに食べようとパブに入る。しかし特大ピザを食べているうちに再び体調を壊す。今日は一日腹痛に悩まされる運命だったか。明日のためにも控えねば...。諦めて出たところでスタジアムに戻り、周囲を一周した後でスタンドに入る。

やっとマッチデイらしくなってきた。ファンが次第に詰め掛けてきた。しかも、今日は暖かい日で、スタジアム周辺の芝生で日光浴している人もいた。なんとのどかなスタジアムだろう。

人々は座って日向ぼっこしていた

ゲートをくぐってスタンドに入る。自分の席は、メインスタンドの2階だから良い席だと想像していたが、なんと抜群な視界だった。感激ものだ。マッチプログラムを読むと、この試合で初ポイントを期待している様子が伺えた。私の運がボルトンに伝わるようにと祈る。それにしても、このVilla戦の後はマンU, Liverpool,アーセナルと続いている。試合日程のコンピュータのいたずらかと苦笑する。

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 ■ボルトン対ビラ

試合開始。前半はややビラ有利?と言う感じだった。しかし、なんともつまらない試合だ。得点が入りそうになかった。まずい。体調も手伝って(朝から薬つけになっていたため)、眠気が襲ってくるのを押さえるのに苦戦する。確かに試合はひどい内容だったが、よりによって試合中に眠くなるとはあんまりだ、と思った。

ホーム・サポーター・スタンドは満員には程遠く、声援もあまり大きくない。まるで眠ってくださいといわんばかりの状況だ。がんばれボルトン!眠気と戦いながら叫んだ。

満員にはほど遠いスタンド

後半。やや向上したか、どちらもチャンスを得る。惜しい場面が続く。眠気はすっかり吹き飛んでいた。ふとボルトンがゴール前で絶好のチャンス。相手キーパーが倒してペナルティ。場内は立ちあがって拍手。No.9 Rickettsがコンバートした。私も立ちあがって拍手した。ぬいぐるみのライオンも飛びあがって喜んでいた。この流れからするとこのまま1-0で終わりそうに思えた。ビラは必死に反撃する。同点ゴール?と思えたが何故かオフサイド。暫くしてアウェイサポーターがホーム・サポーター側に向かって反撃のチャントをするという、面白いやり取りが見えた。ただ、ピッチの上はスタンドほどには盛り上がらず、試合は予想通り1-0で終わった。

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 ■リバプールへ

試合後、早々にスタジアムを出て、さきほど教えてもらった鉄道の駅に向かう。時間が早かったせいか(出口にも近く眺望も最高の席だった。BWFCのチケットオフィスにお礼の手紙を書こうと意気込んだくらい感激した)、駅に着いた時には、まだあまり人がいなかった。

駅員に聞くと16:10にマンチェスター行きが来るという。問題なく電車に乗って、帰途に着く。切符を調べに来た車掌にリバプール行きの復路の切符を見せて、超過料金が必要かと尋ねると、リバプール?うーん..と暫く考えた末にOKと言ってくれた。なんともおおらかなことか。いかにもイングランドだと思った。

マンチェスターに向かう電車の中で、後ろに座った若い男性が「3ポイントだよ!嬉しい。」と本当に嬉しそうに(涙声で)顔を崩して会話していた。チームは必死だったことは当然だろうが、ファンにとっても長く辛い道だったのだ。今日の勝利は全ての関係者にとって最高のニュースだったことは間違いない。こんな場に居合わせることが出来たのは幸運だった。

18:00 ライム・ストリート駅に着く。体調は依然としてすぐれず暫く休んだ後に早々に眠りに着いた。明日はこのイングランド訪問のハイライト。なんとしても体調を戻して迎えねば。 (アンフィールドでの観戦記は割愛)


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