■ダイビングに関する年末調査'01「ヒヤリハット事例」



未曾有の不景気、米国を襲った同時多発テロ。 まさに波乱万丈の2001年でしたが、皆さんの今年のダイビングはいかがでしたでしょうか? そんなご時世だからという訳でもないのですが、あわせてダイビングに関する「ヒヤリハット」事例も募集しました。 ヒヤリハットとは、読んで字のごとく、事故には至らなかったものの、ヒヤリとした事、ハッとした事を、他の人に紹介することで、少しでも事故を予防していこう、というものです。 みなさんが披露してくれた貴重な経験談を教訓とし、2002年も「Safety Diving」で楽しみましょう。


ヒヤリハット事例

不景気のせいなのか? (^^;; 票数は少なかったのですが、結構「こゆい」内容の投稿を戴きました。 こういう話は人には言いにくい事も多いのですが、ご投稿戴いたみなさまには感謝、感謝です m(__)m

器材の
トラブル
  • フィリピンでレンタルしたBCが水中でエアがどんどん入って抜けなくなり急浮上してしまいました。やはり自分の機材を持っていかないといけないと思いました。

  • セッティング時レギュに違和感があったもののそのままエントリーして息を吸ったら海水が大量に入ってきた、ガイド氏にその旨を伝えオクトでもぐりEX後修理した、些細なことでもきちんと対応してから潜るべきだと痛感した。

  • 記念すべき初ダイブ。レンタル機材でした。水深12メートル,BCにエア入れようとしたら・・・・ボタンがな―――−−い!!イントラに知らせるとOK!だって!!OKじゃないってば!!エアはいんないじゃん!!なんとかむりやり、棒らしきもの押したらエアはいったけどね。帰ってから早速,自分の機材購入しました。やっぱり、レンタルはレンタルなのね。
スキル面
  • 与那国島のダイビングがあれほど強烈な流れとは想像していませんでした。減圧停止の時にも流されそうになったりかなり怖い思いをしました。もっとスキルを磨かないといけないと思いました。
心身面
  • 40mの深さでエアが急速になくなっていくのが当然なのに、何故かそれが怖くなり呼吸を止めたりして不規則な呼吸のまま気分が悪くなり海の中で戻してしまいました。

  • 西伊豆でのビーチダイビング。エントリー前のストレッチを怠り、またドライスーツに不慣れで給気が十分でなかったため、もともと古傷を持っていた左足首を水中でくじき左脚がフィンキック不能に。なんとか右脚1本で岸まで戻ったが歩行困難となり、再び潜れるようになるまでに約2か月のリハビリ。ダイビング前のストレッチをなめてはいけない。でも、片脚フィンキックなども練習しておいたおかげでパニックにならずにすんだ。

  • もともと運動不足なのにバディを引っ張ってガイドさんを追いかけたら、息切れして苦しくなり、逃げ出したくなってしまいました。(急浮上したくなりました。)無理して追いかけず、ガイドさんを待つべきでした。
うっかり
ミス
  • 海外でのダイブクルーズで、全開だと思っていたタンクのバルブが半開きだった。ダイビングの半ばで残圧をチェックした際に、呼吸の度にゲージの針が振れているのに気づき、慌てて首の後ろに手を回してバルブを全開にした。バルブは(固いときは特に)念入りにチェックすること。タンクが満タン近いときはバルブが半開きでも針が振れないこともある(この時は実際そうだった)。

  • ドライスーツシーズンの始めに、ドライ用の中圧ホースをレギュの1stステージに付けるのを忘れたまま海に来てしまった。やむを得ずBC用の中圧ホースをドライスーツにつなぎ、BCはオーラルで給気して何事もなかったかのように潜っていたが、さすがにこういうバカはしない方がいい。(^^;

  • 伊豆のビーチダイビング、私とアシストの計2人でゲストをガイドし水面移動後潜降するも、A−B(カップル)の1バディがAさんのウェイト付け忘れで潜降できず。アシストとほかのゲストは既に潜降してしまっているため、「全員浮上させますからお2人はここで待っていて下さい、絶対ですよ!」と言い残して呼びに行くが、再度浮上したらいたのはBさんだけで、Aさんは初ファンダイブのBさんを1人残して(!!)でウェイトを取りに戻ったとのこと。慌ててBさんをほかのゲストともどもアシストに託し、全速力でAさんの後を追いました。この状況で万が一Aさんが水面移動の途中でトラブったり、1人残されたBさんが不安でパニックになったら、いずれにしても誰も助ける人がいない。潜降が遅れるだけならどうということはない、どんなことがあっても水に入ったら単独行動だけは絶対にしてはダメです、と諭しました。ともあれ、私もこれ以来器材装着の最終チェックには特に気を配るようになった。器材を背負う前に「バルブの開け忘れとウェイトの付け忘れには注意して下さい!」と一声掛けるだけでトラブルの種が一つ消えるのだから。

  • 伊豆でのボートダイビングで、漁船の側面の船縁の一部を外したところからジャイアントスライドエントリーをしようとしてた時、船が揺れたはずみで自分のフィンを踏んでしまい、よろけるようにしてサイドロールバックエントリーのようにして体の側面から海面に落ちてしまった。とっさにマスクだけは押さえ、レギュレータを咥えてたおかげで何ともなかったが、狭くて揺れる足場の悪い船上では、常につかまり歩きするなど、注意したい。
プロの
ミス
  • 石垣で、エキジット間際メインのアンカーがはずれ、船が流された。私は、船尾の潜行ロープを使ってエキジットしていた。初心者の女の子を先にあげようと、5mの所で待っていたら、いきなり流れが出てきた…と思ったら、船が流れていた。もうデッキの所にいた女の子は気付かずにボートへ上がった。私は、ロープを離さなかったので、流れの中ではあったがエキジットできた。しかし、水中には4名ほどのゲストが残っており、その4名が浮上した時には船はすでに50mほど流されていた。船の上に船長が上がっていたので、体勢を立て直し、4人を迎えに行って事なきを得た。メインのアンカーに捕まっていたガイドも回収した。原因は、緩んだアンカーをかけなおそうとガイドがメインのアンカーを一旦外した。風が強かったこともあり、その瞬間に船が流された、というもの。とにかく、冷静でいる事。普段から、その可能性を考え、どう行動するかシミュレーションを欠かさない事、が大事だと再認識した。

  • 茅ヶ崎でインストラクター共々ロープが見つからず適当なところで浮上したが、経験不足の小生は安全停止を十分とれなかった。20mくらいのところにボートはいたが、ボートのこわいところかな?

  • 以前ナビの間違いで釣り人が大勢いる防波堤の脇にEXしてしまったことがありました、「釣り場を荒らされた」と勘違いした彼らが罵声の嵐を浴びせ掛ける中ガイド氏は沈黙(新人だったが故多分気が動転してしまっている)仕方がないので”ナビを間違えた”旨を僕が伝え、その場が収まったことがある。それでよかったのだがその後こちらから声をかけても釣り人はこちらをシカト(怒)、お互いの目から相手を見れば邪魔な面もあるだろうが(僕は釣りもする)同じ海で遊ぶもの同士あんな排他的ではいけないと思った。

極めて当たり前の事なのですが、潜る前の器材チェック、準備運動、ブリーフィングは念入りに、体調、体力、スキルなどの無理は禁物、プロを過信する事なかれ、といったところでしょうか。

こういう「ヒヤリハット」は単発で発生するだけならまだしも、複数が連鎖して発生した場合、不幸にして事故につながる危険性があります。 不安要因は一つ一つクリアし、各トラブルへの対処方法を常々シミュレーションしておく事で、突発的なハプニングに対しても冷静に対処できるでしょう。

自動車や家電品など工業製品の製造過程の不良、使用中の故障などにおいては、まずは初期不良が問題となります。 これが落ち着くとしばらくは低く保たれ、ある時期を過ぎると、今度は慣れからくる手抜き、老朽化や寿命などからまた不良や故障が増えてきます。

ダイビングの事故においても同じような傾向が見られ、初心者の不慣れから来るトラブル、ある程度の経験者の慣れによる過信や無謀から生じるトラブルと、大きく2つの山がある事が報告されています。 初心者はより慎重によく学び、経験者は初心にかえる事、本人の自覚はもちろん、回りの人も注意してあげる事が必要なのではないでしょうか?


プロフィール

 
性 別おとこ(7) おんな(1)
年 齢20代(1) 30代(6) 40代(1)
住まい東京(2) 神奈川(4) 千葉(1) 不明(1)
ダイビング歴1年未満(1) 1年(1) 2年(2) 3年(2) 6年(1) 7年(1)
総タンク数〜50本(3) 〜100本(1) 〜150本(3) 〜200本(1)
 
平均値はダイビング歴 2.9年、総タンク数 91.0本、多かったのは神奈川県にお住まいの30代男性でした。


2001年、あなたのダイビングは?

 
2001年の本数0本(1) 〜25本(4) 〜50本(2) 95本(1)
かかった費用0万(1) 〜25万(3) 〜50万(1) 60万(2) 90万(1)
1本当の費用0万(1) 0.63万(1) 〜1.5万(2) 〜2.0万(3) 2.1万(1)

どうだったかあまり良くなかった(3)、まあまあ(1)、とても良かった(3)

その理由は?(あまり)  寒さに弱くなった/金を使いすぎた
      ほとんど潜れなかった。
      夏休みに引越しがあり、その前後もドタバタしてなかなか潜りに行けなかった

(まあまあ) だって、いつも海況が悪い。透視度3mとかばかり・・・・

(とっても) まだまだ奥が深いのが見えてきた
      おもしろくないダイビングなんてないから。
      勢い

(未評価)  子供が出来て行けませんでした

2002年の抱負や夢
  • 中性浮力ばっちり!?(0年10本)
  • いつか江の浦マスターとなる(1年31本)
  • コストパフォーマンスの良い潜水地を見つける。(1.5年46本)
  • 海をさらによく知り楽しませることの出来るダイブリーダーになること(2年171本)
  • 相変わらずまったり、でも年間50本のペースは守って行きたい。(2.5年125本)
  • 来年こそはサンゴの海で潜りたい(3年60本)
  • 子連れでダイビングに行って来ます(6年150本)
  • 新しい水中デジカメを買いたい...(7年135本)
 
平均すると「2001年の本数は 28.5本、かかった費用は 37.6万、1本当の費用は 1.32万」でした。 私の場合、夏場の引越し云々で思ったように潜れず、例年の年末の潜り収めも、年始の潜り初めになったため「8本、11万、1.36万」と少なめでした。

ちなみに 1本当 0.63万円とコストパフォーマンスに優れる方は、ガイドやアシスタントとしても潜ってる方です。 この不景気、いつまで続くか分かりませんが、ダイバーにとっても、今後ますます厳しい時代になるのかも!?

 [ Home ] [Back]  " My Diving Page " by Lonver at 02/01/20.